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…明るい。
瞼越しにも眩しい光によって、目を覚まさずににはいられなかった。
頭が痛いな。
寝すぎたとき特有の重たく感じるそれ。
暖かな 美味しそうないい香りだ。
…
「お目覚めかい?」
「はい。お蔭さまで…」
「ふふふ。いい香りでしょう?
今、夕飯を作っているからね。
少し待っててね…あっ、危ない…!」
台所から聞こえる雪崩落ちる金属音。
そんな音までもが耳に馴染んでいて、
それに懐かしい。
「出来たよ!おいで、食べよう!」
言われるがままに声のする方へ向かうと、
出来たばかりの美味しそうな…
「わざわざ、ありがとうございます。
こんな、助けて下さって その上ご飯まで…
こんな私に。
本当に、ありがとうございます。」
「そんな、そんな風には言わないで。
大切なお客さんだしね!
さぁ、たーんとお食べよ!」
流石の私も、お腹が空いていたのだろう。
驚く程に美味しく感じられた。
「ところで、さ。
君が誰か、教えてくれないかな?
僕も魔導士と呼ばれる者の1人であるからね。
分かるんだ。」
見える者には見える。
私には見えない。
見えない鳥。
…ルフ。
「君には、…が 宿っていないだろう。
魔導士と名乗っていたが、魔法は使えるのかい?
空から落ちてきたのにも、何か関係が?」
「…私は魔導士、です。
ちゃんと魔法だって使えます!
ただ…、ただ。」
「この世界に、要̀ら̀な̀い̀存̀在̀ なの。」
「要らない…?」
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璃咲(プロフ) - ユナン最高です!更新頑張ってください(^^)応援してます♪ (2017年3月17日 1時) (レス) id: f65780a08e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Scarlet | 作成日時:2015年10月30日 9時