僕と君の世界 (ページ17)

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なし崩しのように始まった関係を、俺は後悔していない。

あなたがどう思っているのかは知らないけど、

俺はこうしてたまに秘密を共有するみたいに寄り合うのは悪くないと思っている。

素行の悪さについてはどうしても目を瞑れないことの方が多いけれど、

それでも俺が好意的に接すればつんけんした言葉をぶん投げてくるところも、

今となっては愛らしい。

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「あーちくしょ、最後の1本だったのに、長いまま火ぃ消しやがって」

「せめてあと3年くらい待ちなよ」

「3年しないうちに死んだらどうすんだよ」

「そんな簡単に死なないで。……ねえ、煙草ってそんなに美味いの？」

「何？結局お前も興味あんのかよ」

「違うよ。どうしてそんなに吸いたがるのか、俺には分からない」

「俺だって知らねーよ。……まあ、通説はあるけど」

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気だるげに半身を起こし、俺に覆いかぶさる。

シーツの摩擦音は何度聞いても生々しさが抜けない。

ほのかに煙草の匂いのする吐息が俺の唇をなぞる。

あなたが仕掛けてくるキスは、心なしか、切ない。

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「言ったろ？口寂しいんだよ」

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不敵に笑うあなたの唇を求めて、俺も頭をもたげる。

後頭部を引き寄せて唇を重ねると満足げにきゅっと口角を引き上げる。

徐々に深くしていけば頭の奥がぼんやりして、

あなたが愛しいという事実以外、分からなくなる。

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