僕は、大丈夫だよ？ (ページ26)

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そこには俺が探していたラウールがいた

ソファに座り頭を抱えながら、

泣いていた。

えっなんで...？

はっきりと顔が見えないので

「ラウ〜？」

と、恐る恐る名を呼んでみる...

すると、ビクッと動いて綺麗な顔がこちらに向けられる

うん、本当にラウールだった。

ラウ「ふっか...しゃん？」

なんでここにいるの？と言いたげな表情だ

深澤「ラウこそなんでこんなところにいるの？」

とあくまで冷静に優しく聞いてみると

自分が泣いてしまっていたことを思い出したのか、手で涙を拭い

ラウ「あっちょっとだけ休憩してただけだよ〜」

なんていつも通りの自分を装いながら愛くるしい笑顔をこちらに向けてくる

バカ...今更隠しても遅いっつーの。

こんなところはまだまだ高校生らしい

でも、ラウは隠そうとしている...

メンバーに自分の弱いところを見せたくないのかな...。

その気持ち、俺にも分からんでもないから

あえて気づいてないふりして、聞かないでおいた方がいいのかな。

深澤「ふはっ、そうかそうか。でもここじゃなくて控え室で休めばいいのに(笑)みんなもいるからはやく戻ろう！」

話を聞きたい気持ちをグッと堪えて、俺もいつもの俺を装った。

でもそれはラウにも気づかれてるだろうな

聞かないでくれてありがとう。と言いたげな表情で

ラウ「うん、戻る！みんな待たせちゃってるよね？急がなきゃ」

と小走りで掛けていく。

俺もその背中を追う。

ラウ、

いつか、落ち着いたら

俺に話してくれるよね？

あんまり溜め込んじゃダメだよ...。