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そしたら、ほら。
新学期の初日、Aちゃんとまた会えたんだ。
同じ学校で、同じクラスで。
こんなの絶対、奇跡だと思った。
後悔でいっぱいの俺を憐れんだ神様がもう一度チャンスを与えてくれたのだと。
次の日も次の日も、俺はAちゃんを一人にさせたくないのに、Aちゃんは一人になりたがる。
Aちゃんが笑ってくれることはない。
何が彼女をそうさせているんだろう。
そうしているうちにまたAちゃんを傷つける人が現れた。
“西野さんは障害者なんだよ！？”
それを言われた時のAちゃんは、すごく怯えた目をしていた。
そっか、ダメなんだ。
ただそばにいるだけじゃ。
俺が思うよりもAちゃんの心の傷はずっとずっと深かった。
でももう大丈夫。
あの時とは違う。
今度は俺の番だから。
俺がすべての怖いものから守ってあげる。
そんなに泣かないで、ひとり寂しい思いをするぐらいなら、
“俺と一緒にいよう”
震える手を引っ張った。
一度は躊躇ってしまったけどAちゃんは俺の手を握ってくれた。
やっと救い出すことができた。
絶対にこの手を離さないと強く誓った。
それからAちゃんが笑ってくれるようになった。
すごく可愛い柔らかい笑顔。
ずっと見たかったその姿に胸が高鳴っていた。
〜〜〜
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作者名：てぃら | 作成日時：2022年9月9日 19時
