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motoki side
“4人で集まろうよ”
Aからそんな連絡を寄越すなんて珍しいなと思った。
同期で集まる時、言い始めるのはいつも俺だったから。
だから。
だからなんとなくだけど
きっと俺の…
「みんなごめんね？」
「いいのいいの！ほら黒ちゃんもう限界じゃない？
タクシー乗った乗った！」
『…んぅ…Aちゃ…』
「あーもう寝ないで光輝くん！ んもー。ほんとごめ…湧も青木くんもまたね！」
「おう。」「バイバーイ」
タクシーの後ろ姿を青木と並んで見送った。
先に帰った平塚と含め4人で飲んでた俺ら。
最初はダラダラと飲んでたけどだいぶいい感じになって来た時
青木がAちゃんから集まろうなんて何かあったの？って
聞いたらやっぱりでAから報告があると。
平塚が戻ったら言うね。って言うから待ってると
“連れてきちゃったー”ってヘラヘラ笑いながら連れてきたのは黒ちゃんで
トイレ行った帰りに居たから連れてきたと。
平塚に促されAと黒ちゃんが俺らの前に並んで座る
めちゃめちゃしっくりくるし、お似合いで
一緒にいる2人がすごく幸せそうで、眩しくて
Aの口から出てきた「けっこん」の4文字に
ああ、だよな。そうに決まってるよな。
って想像してた言葉が降ってきて
“よかったな！”って何度何度も吐いた言葉
もちろん本心だけど…
「湧さん」
ぐるぐるとさっきまでの情景が頭を巡らせながら
もういないタクシーの姿をボーッと見つめてた俺を
現実に引き戻したのは青木の声
「んぁ…わり。ちょっと考え事。」
「湧さん飲み足りないでしょ。1杯付き合うよ」
「Aちゃん結婚するんだね。いつかはって思ってたけど。」
「だな」
「お似合いだよね。あの2人。」
「…」
「…湧さ「俺らさ、Aとの付き合い長いじゃん？」
「うん」
「けどあんなAの表情見るのは初めてで。
なんていうの？俺らには絶対見せなじゃん。
けど黒田の前ではするんだなって。」
「…だね。“愛おしい“ってそんな感じ？の顔かな。」
「…愛おしい…。そっか。それか。
俺にはさ、あんな表情出させらんねーなって。どんなに頑張っても。
友達？親友？以上にはなれねーなって。
どっかでなんかあったら俺が！って思ってたけど
本格的に諦めついたっていうか…」
「告白は？」
「しねぇよ。勝手に片思い？
区切りつけましたーってな！」
幸せになれよA
いつでも俺はお前の味方だからな
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作者名：Soda | 作成日時：2023年10月9日 21時
