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名古屋オフィスの近くの喫茶店に2人で入ると
向かい合って座り北斗がコーヒーとカフェオレを注文した。
「カフェオレでよかったでしょ？」
「うん。北斗覚えてたんだ…」
「そりゃね。忘れないって。」
何年一緒にいたと思ってんの？と言いながら
ニコッと笑う北斗を見ていると
まるで昔に戻ったような錯覚がする
けれど確かに時は流れてるわけで
「久しぶりだね。全然変わらないから直ぐに分かったよ。」
「北斗も変わらないね。
あ、そうだ。湧から受け取った。プリンありがとう。美味しかった。」
「A好きだったろ？あのシリーズ。
たまたま出張前に見かけて思い出したから思わずね。」
「あれは初めて食べたけど。
なんだろ…面白い？味だった笑」
なんだそれ？と北斗が笑うと
ちょうど店員さんが飲み物を持って私たちのテーブルへとやってくる。
届いたカフェオレに口をつけるとなんだかホッとした。
「ほんっと変わんないねAは」
「そんなことないって」
「いいや、変わんないね。
そういえば、出来たんだって？彼氏」
「え、なんでそれ…」
「樹に聞いた。同じ会社の奴だって？」
「うん。そう。会社の後輩なんだ。」
「もしかしてさ、黒田って子？」
まさか北斗の口から光輝くんの名前が出て来たから
驚いて目を見開く。
なんで分かったんだろ。もしかしてどこかで2人会った？
「ふはっ、なんで分かったのって顔してんじゃん」
「それは…そうなるでしょ！」
「あーなんか昔の時のお前を思い出すわ。
安心しな？ちゃんと教えるから。」
「なんか子供扱いしてない？」
「そりゃね。俺にとっちゃお前は子供なの。」
あーあ、やっぱり北斗には勝てないなぁなんて考えていると
どうして光輝くんのことが分かったのか教えてくれた。
「たまたま本社の近くで出張があって
お土産渡そうと思って企画部に寄ったらお前いなかったから
樹に代わりに渡してもらおうと営業に顔出したらさ、
部長に見つかっちゃって…そこで、会った。
樹からお前に彼氏がいるって聞いたのは、お前の彼氏に会った後だったけど
直ぐに分かったよ。あ、アイツだなって」
そっか、そこで光輝くんに会ったんだ。
「今はちゃんと甘えられてる？」
「んーどうだろ。頑張ってはいるかな？」
「そっか。」
私の返事を聞くと北斗は安堵した顔を向けてくれた。
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作者名：Soda | 作成日時：2023年2月5日 15時
