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社会人2年目
最近は一人で営業に行くことも増えてきて
お得意様に新商品の提案で外回りの日々
「戻りましたー」
内勤の人たちに声をかけつつ
自分のでデスクに座り荷物を出していると
朝にはなかったはずの書類の束が目に入る
“まずはこれから片付けるかー”なんて思ってたら
「A、お疲れ！」
私の帰りを待っていたのように
同期の湧がわざわざ席までやって来て
“ちょっと付き合えよ”なんて
言われて一緒に席を離れる
「ほらよ」
吹き抜け階段の手すりに並んでもたれると
湧がカフェオレを渡してくる
「ありがと」
「どう調子は？」
「んー興味は示してくれるけど契約まではなかなかねー」
「だよなぁ。俺もそんな感じ」
同じ営業部だけど湧とは課が違う
たまにこうして情報交換したりする
お互い上手くいってないから少し沈んだ空気になったのに
急にニヤついた湧に“何、その顔”と思っていると
「そういえばさ、青木に聞いたんだけど」
「青木くんがどうしたの？」
「ほら、あいつ人事じゃん？
で、気になって聞いてみたんだけどあのイケメン通ったって！」
「ん？イケメンって？誰？」
「は？忘れたとは言わせないぜ？
お前が“頑張って”って見送ってたイケメンだよ！」
エレベーターが閉まるって時に、あの学生さんと目があった
不安そうな目をしてたから元気付けてあげたかっただけなのに
ちょうど営業から帰ったきた湧にその姿を見られてて
“なに？恋愛シュチュですか？“なんてしばらく揶揄われたもんだ
「あーそうなんだ」
「お前興味なさすぎじゃね？」
「だってうちに来るかもわからないし、そもそも年下は興味ないし…
ってねぇ、もしかしなくてもそれを言うためだけに呼んだ？」
「バレた？」
「うん、バレるよね」
“バレたか“なんて言う湧に呆れながら
仕事残ってるから戻る！と湧をその場に置いてデスクへと踵返した
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作者名：Soda | 作成日時：2022年11月27日 20時
