ラナンキュラス (ページ11)

今日:9 hit、昨日:25 hit、合計:82,736 hit

11 ページ11

飲み屋に入り案内された席に座ると
適当につまめそうなものとお酒を注文する

届いたお酒のグラスをもち
カンパーイと光成のグラスに自分のを当てると
グビグビと酒を流し込んでいく

「え？酒強い感じ？」

『んーそうでもない感じ！』

おいおいそのペースでかよ？！と驚いた顔をする光成だけど
俺は今飲みたい気分なの！
本題に入る前にグループディスカッションでの話で盛り上がる
俺と光成は同じグループで俺らのやりとりを見ていた
陽キャ系の長瀬くんに“お前らピカピカ！”
とか謎のコンビ名をつけられたり

「これで同じ部署ならずーっとピカピカって言われんだろな」

『いいんじゃん？目立ちそうだし！』

目立つのは嫌いじゃないし
あだ名があるとか親しみを持たれそうだからまぁ悪くはないよね

「でさ、光輝の悩みは？」

いい感じになってきたところで
光成へ入社面接の時の話やさっきの話をする

「へー、まぁ運命的っちゃ運命かもな」

『でしょ？！』

「でもさ、向こうは光輝のことよく知らないじゃん？
　多分営業ってことはたまたま光輝が受けた日に
　人事の手伝いしてた訳だし仕方なくね？」

光成ってマジレッサー？
下手に慰められるより全然いいけど

『そうなんだけどさー。
　もしかしてなんて思ってたのに期待し過ぎたー』

「期待って…まだなんも始まってないじゃん？」

『そうそれ！だから光成も協力して！！』

懇願するような目で光成を見ると
仕方ねぇなー協力できるとこはするわと面倒さそうに頷いた

そろそろいい時間だしと店に出る
帰る方向が違うから駅までは一緒

「そういえばさ、俺の先輩あの会社にいるって言ったじゃん？」

光成にアンケートの話を聞いたときに
そういえば言ってたなと思い出す

「ほら、光輝がアンケート書いてる時に声かけてきた…」

『青木さん！！』

ちょ、声でけーよと注意される

「まぁ青木の立場的にすぐってわけにはいかねーけど
　後で紹介するわ」

その人と知り合いかもじゃん？と光成
いや、俺まじ運いいかもしれない！

「じゃ、次は入社式だな」

『うん！光成ありがとね！』

暇電とかするわ〜なんて言ったら怒られたけど
4月がますます楽しみになった