護衛者 ページ32
(??視点)
『……か、ぞくに、プレゼントを買ってあげたいんです』
「ふーん、旦那さん?」
そんな関係じゃないですよと困ったように眉を下げる彼女は声をかけた時よりは顔色が良くなっている
フードの間から顔が病人のように青白く足を震わす彼女を見た時は心の中で焦ったが人混み酔いだったみたいで助かった
怒った顔の女の子たちから逃げるために見つけた穴場がこんなところで役に経つとはね
頬を少し赤く染めてプレゼントを買いたいという彼女の反応はただの身内じゃないことは明らかだった
大切な、家族なんて言葉じゃ足らないぐらい大事な奴がいるのだろう
「ここを真っ直ぐ行って右に曲がったところにそれなりにいいものを揃えてる雑貨屋さんがあるよ、そうゆうプレゼントを買うのにもってこいのお店」
指を指して教えると花が咲いたような笑顔を見せる彼女は本当に愛らしい
その家族が羨ましいくらいにね
『親切にしてくれて本当にありがとう、いってくるね』
「うん、いってらっしゃい」
立ち上がった彼女は最後にこちらを振り返って先程思いっきり打たれた頬に少しだけ手を添えた、ほんのり暖かい光が微かに見えた後、鋭い痛みはどこかに消えていた
『お礼です、また会えるかは分からないけど、きっと忘れないよ』
じゃあねって手を振る彼女に僕は振り返すことができなかった
まるで魔法使いのような子だな
その発送は間違いじゃないのかも
本当は手を振り返したかった、なんなら一緒に店に入って思い出したくもない午前の出来事を塗りつぶしてもらおうと思っていたが
「……そんな殺気立たなくても、なんもしなかったでしょーが」
自分はなにもする気がないと手をあげれば後ろにある…人を殺してしまえそうな殺気は数秒してから消えた
ほんっと、厄介な家族ですね
彼女と公園に来たぐらいだろうか、いや本当はもっと前から感じていた
彼女に少しでも触れようものなら首を跳ねる
そんな怒りがひしひしと伝わる殺気
しかも周りには気づかれないような、俺をピンポイントで狙ったそれ
「(ちゃんと、飼い慣らしとけよ
ねぇ、Aちゃん)」
賞金首のかかった1枚の紙には
1000万の首がかかっている、先程の彼女とよく似た…可愛らしい笑顔の女の子の写真が貼られていた
(最近街の手配書が1枚残らず剥がされてると思ったら)
(さっきのやつが剥がしまわってるってとこかな)
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キリス(某教祖)(プロフ) - 感動しますたあああ (1月15日 16時) (レス) @page50 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 伏線が凄すぎる... (5月21日 22時) (レス) @page50 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
イレイザー - すんげぇ好き (2023年5月11日 7時) (レス) @page50 id: 3973b7c9c7 (このIDを非表示/違反報告)
ネギです。 - 夜中に見ました。もう凄く感動する話でした。 (2023年5月8日 1時) (レス) @page1 id: d88732d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(๑╹ω╹๑ ) - めっちゃ良いですね!! (2023年4月9日 17時) (レス) @page50 id: dd978d4aba (このIDを非表示/違反報告)
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