【wrwrd】脅威となる子、拾いました【zm】

望む ページ4

✩.*˚




？「…ｯな、まえ、ないねんｯ…」



悲痛に歪む少年

泣いてるのか怒っているのか恥ずかしいのか



上位階級の魔女には人の心を読み解く者もいただろうが私にはそんな高度な能力はない



だが、この子はきっとここにいたら死んでしまう。

迷いの森と呼ばれるこの地に人が、しかもこんなふらふらな子どもが森を抜けるなんて到底無理だろう




いや、実際のところその時の私はそんなに深く考えてはいなかった。




魔女になって約200年。


これからも続く人生という長編ストーリーに少しでも彩りがほしかったのだろう。






『……私が名前をあげる、





.







…希望を望む、自由を望む




.





自分の欲しいものを全て望む








.








ねぇ、ゾム、なんてどうかな』









.






貪欲に生きていいよ。




欲しいものを全てあげるなんて言えないけど







そんな暗い顔しないで、








自由を、幸せを、望んでほしいな。








(我ながらくさいことを言ってしまったかな)
(でもいい名だと思うんだ自画自賛だけどね)

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