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冷たい夜に ページ22

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「_カヒュッ__……ヒュッ_……ヒュッ__…」









冷たい風がふく夜だった

いつも通りソファで寝ていたら正常じゃない呼吸の音が聴こえた







彼女は魔女の中でもよく眠る方で深夜に目覚めることなど滅多にない



そんな彼女が気味の悪い程にパチリと目を覚まし、前にあるベットに視線を流した









「___ヒュッ………カヒュッ……ケヒュッ___……」









小さな背中が声を出すまいと必死に口を抑えて震えていた





これまでも何度かあったのだろうか、悪夢でも見てしまったのだろうか




ドクドクとうるさい心臓は彼が過呼吸になっている事実を痛いほど分からせようとしてくる



ベットを覗けば汗をかき、顔は青いのか赤いのかも分からない、目から涙が零れている



それでも必死に、ただ必死に、身体を縮こませて



バレないように怒られないように手で口を覆う彼が





『ッ……ごめんッ』


真っ暗の中、自分の状況もあいまってか反応に遅れてしまったゾムはバッとこちらを振り返った





「ッヒュッ…な、ん………ヒュッ__……でッ」



なんで寝てへんの、そう言いたかったのだろうか









『ッごめんね……気付けなくてごめんッ……




だからお願い……怒らないから…









…こわがらないでッ……』





もっと良い言葉があった気がする

自信なんて全然無いんだ







気づいてあげれなくてごめんね






そんなに苦しまなくていいよ


私怒んないよ、うるさいなんて言わないよ



辛かったね怖かったよね



痛いのなんて嫌だもんね









涙を拭って、濡れたタオルで汗をふく


後は肩を摩ってやるぐらいしか私には思いつかない







彼を抱きしめてあげれたら、どんなによかっただろうか



どうしても拒絶されることを恐れる臆病者の私をどうか許して




苦しそうにもがく体に少しでも楽になるかなと、手を口から外すことを提案する




『…ゆっくりでいいから…深呼吸してみて、息を吐くことに意識するんだよ』



私が焦ったら彼が不安だろうとできるだけ優しく言おうと心がけるがうまく言えてる自信が無い




すると彼は了承したのか片右手は胸に


彷徨う左手は私の服を掴んだ



「ヒュッ___ハッ_………ハッ__…」









どのくらいたったか分からない




でもようやくゾムの呼吸が落ち着いたのを最後に私もそこで意識が落ちた









(彼に絡む鎖を断ち切ってやれたらどんなにいいか)

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キリス(某教祖)(プロフ) - 感動しますたあああ (1月15日 16時) (レス) @page50 id: 62b7efaae2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 伏線が凄すぎる... (5月21日 22時) (レス) @page50 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
イレイザー - すんげぇ好き (5月11日 7時) (レス) @page50 id: 3973b7c9c7 (このIDを非表示/違反報告)
ネギです。 - 夜中に見ました。もう凄く感動する話でした。 (5月8日 1時) (レス) @page1 id: d88732d1b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(๑╹ω╹๑ ) - めっちゃ良いですね!! (2023年4月9日 17時) (レス) @page50 id: dd978d4aba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:惺月 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月27日 3時

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