キンプリはパパ 37 (ページ9)

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廉side

そして、お昼に仕事が終わって帰ってくると、Aはまだ帰っていなくてママだけ家にいた。

廉「ただいま。Aは？」

ママ「おかえり。Aは、えっと、お友達の家！」

答えるまでに変な間があったママ。

廉「本当は違うんやろ？A、カフェで働いてるんやろ？」

ママ「え、何で？」

廉「海人が見たんやって、今日。Aがカフェで働いてるとこ」

ママ「そうなんだ···ごめん、内緒にしてて」

その時、玄関のドアが開く音が聞こえ、覗くとAが帰ってきてた。

廉「おかえり」

「ただいま」

廉「話があるからこっち来て」

そのまま２階に上がろうとしたAをリビングに入れた。

「なに？」

廉「なに？やないやろ。俺に内緒で働いとるやろ」

「え、なんでそれっ···」

廉「海人が見たんやって、偶然。俺、ダメだって言ったよな？なのになんで働いてんの？」

「だって周りの友達は自分でお金稼いでて羨ましかったから···それに自分のお金だと、気兼ねなく好きな物買えるし···」

廉「気持ちはわかるよ。でもほんとに学業とバイト、両立できんの？俺はそれが心配で反対してるんやで？」

「できるもん！」

廉「絶対できんって」

「できるってば！勝手に決めつけないで！」

廉「じゃあやってみ？その代わり、全教科のテストの点数、1点でもクラスの平均より下がってたらすぐバイト辞めさせるから。あと、家でちゃんと勉強する。それが出来んかったらバイトはダメ。学生なんやから、ちゃんと学業優先して」

「···わかった、」

自信なさげな返事。

結局、Aは、学業とバイトを両立させる自信がなくなってしまい、バイトは一ヶ月後に辞めてしまった。

fin