キンプリはパパ 37 (ページ38)

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岸side

岸「ちょっ、うーん、百花はやめよっか」

百花「な〜んで！ももかもやるもん！」

岸「うーん、やりたい気持ちはわかるけどさ···」

いつもチャレンジ精神豊富な百花だけど、いざやるといつも何かしら事件が起きる。

今回も、お茶がこぼれたりしそうだから、なるべくやらせたくない。

しかも今日は平日でこの後は双子は保育園がある。

遅刻したら大変だから、時間に余裕が無い。

岸「わかった、じゃあ夜にやろう！な？」

百花「よるじゃいやぁだぁ！」

岸「百花···」

「分かったから百花落ち着いて。じゃあやってもいいけど、こぼれないように気をつけるんだよ？」

百花「うん！」

百花は麦茶のポットを手に取った。

そして両手で持って慎重にコップに注ぐ。

岸「あー、怖い怖い、マジで気をつけろよ？」

俺はヒヤヒヤしながら見守る。

「ちょっ、百花、もういいよ！溢れそう！」

コップの縁ギリギリまで注ぎ、Aが慌てて止めた。

百花「できた〜！」

百花も喜び、俺らも一安心した瞬間、百花がポットをテーブルに置こうとした時にポットの底面がコップの縁に当たり、お茶がいっぱい入ってたコップが百花の方に倒れた。

岸「あっ！！」

「やると思った···パパ、タオル持ってきて！」

岸「おう！」

「百花、パジャマ濡れちゃったでしょ〜。お着替えするよ」

口を開けて固まってる百花をAがリビングに連れて行き、お着替え。

その間に俺は、タオルでテーブルや床を拭く。

「よし、お着替えできた」

百花「ももかわるくない···」

「うん。自分でやりたかったんだよね？でも、まだ百花にはこれ難しいの。ポット、重かったでしょ？」

百花「だってママとパパにほめてほしかった···」

「そっか。じゃあ他のことで頑張ろ？百花に出来そうなもの、ママ頼むから、そしたら頑張ってくれる？」

百花「うん···」

「泣かないよ？おいで。ギューしよう」

百花が泣きそうなことに気づいたAは百花を抱きしめた。

「まだ朝ご飯残ってるから、食べちゃお。ね？」

岸「ほら、おいで、百花！」

俺は百花を抱っこしてテーブルに連れていった。

そして、再び朝ご飯を食べ始めた。