キンプリはパパ 37 (ページ27)

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百花side

足音を立てないように、ゆっくり階段を上っていく。

2階に辿り着き、私が先頭で胡桃が寝てる寝室へ向かってると、突然、その寝室のドアが開いた。

中から胡桃が出てきて、ヤバい！と思った時にはもう遅く、胡桃の視線は私の後ろを見てた。

岸「おい、どうすんだよ、百花！胡桃ちゃん、起きてきちゃったじゃん！」

パパは焦った声で私に囁く。

百花「わかんないよ！いつもなら胡桃、夜中に起きたりとかしないのに！」

とりあえず私は、胡桃の元へ行った。

百花「胡桃、どうしたの？おトイレ？」

しゃがんで、なるべく私の後ろの方を見ないように視線を合わせようとするけど、胡桃の視線はずっと私の後ろにいるパパと佐藤先生に向けられたまま。

胡桃「だぁれ？あのひとたち」

2人を指さす胡桃。

完全に胡桃は2人を怪しがっている。

もうここで変な言い訳するのもあれだし、素直に言っちゃおう。

百花「サンタさんとトナカイだよ、胡桃」

岸「ちょっ、おい！！」

百花「だって今更言い訳したって遅いじゃん！」

パパと言い合ってると、胡桃はトコトコと真っ直ぐサンタさんを見ながらサンタさんの元へ。

パパサンタは戸惑いながらもしゃがんだ。

サンタのひげを触る胡桃。

初めて見るサンタに怖がって泣くかなと思いきや、胡桃は喜んでて。

胡桃「へへっ、さんたぁ！」

ニコニコ笑顔でサンタのひげを触ってた。

それにパパも安心したのか、パパはサンタさんになりきって。

岸「おっ、君が胡桃ちゃんか〜。可愛い子じゃな〜」

パパなりにサンタさんを熱演。