キンプリはパパ 32 (ページ9)

今日:14 hit、昨日:13 hit、合計:34,642 hit

3 ページ9

紫耀side

リビングには陽向がいて、その隣に弟の莉玖もいた。

紫耀「陽向···何やってんだよ、勝手に」

ママ「びっくりしたよ。お昼頃、急に陽向が一人で来たもん。理由聞いたら、色々疲れたって言って、紫耀にも電話しないで欲しいって言ってたからさ、陽向の気持ち尊重して電話しなかった。ごめんね？」

紫耀「うん···陽向、俺がどれほど心配してたか分かるか？」

陽向「·····」

紫耀「答えろよ、陽向！」

声を粗げてしまった俺を、弟の莉玖が立ち上がって俺の肩を掴んで宥める。

莉玖「落ち着けよ。紫耀の気持ちもわかるよ。でも、陽向も色々いっぱいになっちゃったんだって」

陽向を改めて見ると、陽向の目からは涙が溢れていた。

ママ「とりあえず、もう今日はみんな休みなさい。今の状態で話しても、何も解決しないでしょ？陽向、今日は莉玖の部屋で一緒に寝な？紫耀も今日は泊まっていって。朝陽も寝かせなきゃ」

紫耀「おう」

莉玖「陽向、一緒に2階行こう？」

陽向は涙を手のひらで拭い取り、莉玖と一緒に2階へ行った。

俺も、ずっととってある自分の部屋へ朝陽を抱っこして向かい、朝陽を寝かせ、俺も横になった。

·

·

そして翌日。

ママと莉玖が朝陽を連れて買い物に行ってる間、俺は陽向と話すことに。

紫耀「なんで勝手に名古屋に来た？」

陽向「色々疲れたから···」

紫耀「何に疲れたの？」

陽向「···俺も頑張ってるのに···パパが俺を否定するようなこと言うから···」

紫耀「···ダンスのこと？」

そう聞くと、陽向は頷いた。

紫耀「ごめん。そんなつもりはなかった。否定してたんじゃなくて、陽向のダンスに俺は期待してたからさ、色々強く言っちゃった。ごめん」

俺は謝った。