キンプリはパパ 32 (ページ38)

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廉side

メンバーとダンスレッスンしながら結翔が来るのを待ってると、部屋のドアが開いた。

顔を覗かせたのは結翔。

俺はすぐ結翔のそばに駆け寄った。

廉「結翔！持ってきてくれたん？」

結翔「これ···」

レッスン着が入ってるバッグを渡してくれた。

廉「そう、これ！すごいやん！ありがとな、結翔！」

結翔は帽子をかぶってて、おでこには汗が浮かんでた。

帽子を取ると、髪も汗でベタベタ。

廉「めっちゃ汗かいとるやん」

結翔「ばすおりてからね、ここまではしってきたの」

廉「別に走ってこんでもええのに。転けちゃうで？」

結翔「だってパパにはやくとどけたかったもん」

廉「そっか。ありがとな。ほんと助かった」

一緒にいたメンバーも、すごいねとたくさん結翔を褒めてて。

結翔は嬉しそうだった。

廉「じゃあ帰りも気をつけてな。そうだ。頑張って持ってきてくれたから、千円あげるからコンビニで好きなお菓子買ってええよ。隣の隣にコンビニあったやろ？」

結翔「あった」

廉「好きなお菓子買っといで」

千円渡した。

そして、結翔はバイバイと俺に手を振って、部屋を出た。

甘えん坊な結翔をずっと心配してたけど、成長した姿を見れて嬉しかった。

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Aside

バス停で、結愛を抱っこしながらバスが来るのを待つ。

さっき、廉から『無事に届けに来てくれた』とメールが来た。

お家で待ちきれなくなり、お外に出てきちゃった。

バスが来るのをずっと待ってると、やっとバスが来た。

バス停の前に停まり、ドアが開いて、結翔が降りてきた。

「結翔！」

しゃがんで結愛を抱っこしてる反対の手を広げると、結翔が抱きついてきた。

結翔「ママ〜！」

「ふふ、よく頑張ったじゃん！パパに届けれた？」

結翔「うん！ありがとうっていってくれた！」

「そっか！よく頑張ったね！」

結翔の背中をトントンした。