キンプリはパパ 32 (ページ32)

今日:3 hit、昨日:27 hit、合計:34,658 hit

4 ページ32

紫耀side

Aが来たのはそれから数分後。

「ごめん、お待たせ！」

紫耀「大丈夫だった？」

「来る途中に、女の先生とすれ違っちゃった笑」

紫耀「え、マジ？」

「だけど、『お風呂場にコンタクト忘れてきちゃったので』って言ったら、信じてくれた」

紫耀「えっ、嘘。俺と同じ嘘ついてるんだけど笑」

「え、そうなの？笑」

紫耀「うん笑俺も教師に会っちゃってさ、咄嗟に同じ嘘ついた笑」

「ふふ笑今、先生たちの間で噂になってるだろうね笑」

紫耀「な笑 Aってコンタクトつけてたっけ？」

「つけてないよ笑紫耀もつけてないでしょ？」

紫耀「俺もつけてない笑だから尚更やばい笑」

「2人で後で怒られよっか笑」

紫耀「だな笑でも頑張って抜け出してきてくれてありがとう」

「うん。で、話って？」

紫耀「今までさ、Aに5回告白してるでしょ。その5回とも全部俺、Aに振られてるのね」

「あ、うん」

紫耀「この修学旅行を最後のチャンスにしようって決めたんだ。もう1回、俺の気持ち聞いてくれない？」

「うん」

Aと俺は、正面に向き合う。

紫耀「Aのこと、ずっと好き。Aのこと守れるの、俺しかいないと思ってる。Aのこと、俺に守らせて欲しい。絶対に幸せにするから。だから、俺と付き合ってください」

数秒の沈黙···

俺はめっちゃドキドキで心臓がバクバクだけど、俺は真剣だよという気持ちが伝わるように、少し俯いてるAを見つめる。

そして···

「···よろしくお願いします」

紫耀「···えっ、ほんと？」

『ごめんなさい』じゃなくて、『お願いします』。

紫耀「···もう1回言って？」

聞き間違いかな？と思って、もう1回言ってと言った。

「嫌だよ笑恥ずかしいじゃん笑」

紫耀「お願い！1回だけ！」

「こちらこそよろしくお願いします笑」

Aがそう言った途端、俺はAを抱きしめた。

「ちょっ、紫耀！ここ外だよ？誰かに見られちゃうじゃん！」

紫耀「いいじゃん。見られても」

「私、怒られたくないよ？」

紫耀「そしたら俺が守るから大丈夫」

そして俺は、この時初めてAとキスをした。