キンプリはパパ 32 (ページ30)

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紫耀side

やがて授業が始まるチャイムが鳴って教科の先生が教室に入ってきて、友達と話してたクラスのみんなはそれぞれ自分の席につき、Aも俺の隣の席に戻ってきた。

紫耀「A」

小さな声でAに話し掛ける。

「なに？」

紫耀「何話してたの？」

「ん？あ、さっき？」

紫耀「うん」

「普通にテレビの話とかしてたの」

紫耀「ふぅん。あいつのこと好きなの？」

「え、なんでそうなるの？」

紫耀「だってめっちゃ仲良さそうに話してたからさ」

「別にそんなんじゃないよ。普通の友達だから」

紫耀「絶対あいつの事好きにならないでよ」

この時はまだ付き合ってない。

でも、いつかは必ず付き合いたいって思ってたから。

Aのそばに余計な男が寄り付かないように、守りたかった。

·

·

Aが誰かと話す度にイライラする俺。

明らかに嫉妬してるんだなって気づいた。

俺、Aのこと幼馴染としてじゃなくて女性として好きなんだ。

そう気づいてからの俺はめっちゃ早くて、もう即告白。

『付き合おう』って真正面に告白した。

なのに、Aの反応はイマイチ。

初めての告白は、断られて終わった。

それでも諦めない俺。

計5回告白し続けた。

全部、『ごめんなさい』って断られて終わったけど、いつかAと付き合える時を信じて、諦めなかった。

そんな俺に、チャンスが舞い降りた。

4ヶ月後に迫る、修学旅行。

その修学旅行で、もう一度告白しよう。

そう決めた。

それからは、色々俺の中で作戦を練った。

まず、修学旅行の班がAと一緒になれるように、班を決める学級委員長に頼み込んだ。

紫耀「お願い。俺とA、一緒の班にしてくれない？」

ク「まぁ頑張ってみる」

紫耀「ありがとな」

そして、学級委員長のおかげでAと一緒の班に。

「まさか紫耀と一緒になれるとは思わなかった！よろしくね、紫耀！」

Aはもちろん、これを偶然だと思ってたみたいだけど、俺は満足。