キンプリはパパ 15 (ページ49)

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百花side

そしてあっという間に面会終了のアナウンスが。

佐藤「もう終わりか···」

百花「先生帰っちゃう···？」

寂しくて、つい聞いた。

佐藤「帰って欲しくない？」

百花「うん···」

佐藤「···ちょっと待ってて」

そう言って先生は病室を出た。

しばらくして、先生は戻ってきた。

佐藤「今日、泊まるね」

百花「えっ、泊まる？」

佐藤「うん。今ね、助産師さんに泊まってっていいかって聞いたら、特別に許してもらったから」

百花「先生、ずっといてくれるの？」

佐藤「うん、いるよ」

そう言って、椅子に座った先生。

そして先生はずっとそばに居てくれた。

その日以降も、次の日が休みの日は必ず泊まってくれた。

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入院から2週間経ったある日。

百花「···ん？」

朝ご飯を食べて、ゆっくりしてた時、張りと痛みが来た。

また前駆陣痛かな？

最初はそう思った。

でも···

百花「んっ···いったっ···」

30分経つと、痛みが強くなった気がした。

前駆陣痛？それとも本陣痛？

助産師さんを呼んだ方がいいか迷ってると、ちょうどママから電話が。

百花「もしもし···？」

『百花？今から病院行くけど何か欲しいものある？』

百花「ママ···」

『どうしたの？』

百花「何かお腹痛い···」

『お腹？どんな風に痛い？』

百花「わかんない···でも、今までよりなんか強い···」

『わかった。ママ、今から向かうから、ナースコール押して、助産師さん呼んでみて？』

百花「わかった···」

電話を切った後、ナースコール押して助産師さんを呼んだ。

エコーと内診をやったら本陣痛のよう。

そろそろ赤ちゃんに会えるんだ。

楽しみだけど、やっぱり怖い。

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正午。

痛みはさらに強くなって、ママに支えてもらいながらひたすら痛みに耐える。

「お昼ご飯、助産師さん持ってきてくれたけど食べれそう？」

百花「痛くて無理っ···」

間隔は10分以内と順調なんだけど、子宮口が開かないみたいで···

生まれるのはまだ遠そうと言われた。