53話「琴平流・ディフェンダーの美学」 ページ9
昼食の時間となった。
本日の琴平はディフェンダーとの相席で食事をとっている。
「そういえば、琴平さんにディフェンダーとしてのこだわりってありますか？」
万作がそう尋ねると、
「それ気になるでゴス！」
「確かに。琴平の立ち回りって、俺たちから見ても特殊だしな」
岩戸も風丸も聞きたがっているようだ。
他のメンツも一斉に琴平に注目する。
琴平はひとつ息を整え、
「良いか！わしにはわしなりの『ディフェンスの美学』というものがある！それに則って動いておるのじゃ！」
面倒くさがると思いきや、意外にも張り切って説明を始めるのであった。
「ディフェンスとは、サッカーにおけるこの上ない檜舞台！つまり、地味と思えて一番輝けるポジションなのじゃ！」
「ハッ、何言ってんだか。一番目立つのはフォワードだろ？」
そばで聞いていた吉良が茶々を入れる。すると琴平は背後のディフェンダー陣に向かって、
「……ほら。ああいう浅はかな考えを垂れ流す輩は、うわべしか見とらんのじゃ」
と、吉良を反面教師にするよう指差した。
「んだと！？もっかい言ってみろ！」
「ま、勝つために必須なものは点であるからして、サッカー選手を目立つ
一呼吸置いてこう言った。
「ディフェンダーこそが試合を左右する最重要要因なのじゃ」
琴平は続ける。
「ボールを止めるのはキーパーだけではない。ディフェンダーもボールを阻止する役割を持っておる。それどころか、ディフェンダーは相手選手自体も止めねばならんし、前衛に運ぶカウンターとしても機能せねばならない。単に点を取りに行くだけのフォワードとは仕事の量が歴然じゃろ？」
挑戦的に目を細めて吉良に笑いかけると、吉良は拗ねてそっぽを向いてしまった。
「
じっくりと聞き入るディフェンダー一同。
「そう！FFIで勝ち抜くには世界の盲点・ディフェンダーを機能させるべきなのじゃ！」
そして琴平が自分のポジションに高い誇りを持っていたことを知り、感嘆した。
「さすがです！だから琴平さんはディフェンダーになったんですね？」
特に坂野上は目を輝かせている。
「いや？そうではないぞ。やっとのことでゴールに辿りついた選手が、無惨にボールを奪われた時の表情を間近で見るのがたまらなく可笑しいからじゃ」
「あ、はい……」
……その辺りは相変わらずの琴平であった。
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いづう(プロフ) - ニーナさん» おわ〜〜〜ニーナちゃんだ〜〜！！読んでくれて感謝感激……。最初はこんなもんだけどだんだん性格の悪さが露呈してくるよ(笑) 坂野上可愛がってるのはある意味では伏線なんですよね……。 (2021年1月3日 22時) (
レス) id: d4f89da318 (このIDを非表示/違反報告)
ニーナ(プロフ) - こんにちは！いづうちゃんニーナだよ！ようやくここまで読めました。琴平さん良い性格してますね(^-^)人の不幸が好きという決して良いとは言えない性格だけど、積極的に人を傷つけないところとか坂野上君可愛がってるとことか良いですね…。 (2020年12月30日 11時) (レス) id: 48e524db4d (このIDを非表示/違反報告)
白銀の執行人(プロフ) - ぜひぜひ(*´∇`)ﾉ面白いですよ！オススメします！ (2018年11月13日 20時) (レス) id: 43da32bf0c (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - 白銀の執行人さん» いいですよね〜(*´∀｀*)ジョジョに関しては結構前に父の影響でちらっと触れてたんですよ〜。前と比べて成長したことだし、機会があればじっくり読みたいです！ (2018年11月13日 20時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
白銀の執行人(プロフ) - やっぱり！ジョジョ好きなのですぐに分かりました！イナイレとジョジョ良いですよね！ (2018年11月13日 19時) (レス) id: 43da32bf0c (このIDを非表示/違反報告)
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