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4話 ページ7
エイリアボールで山奥に移動したラズリ…否、Aは、左耳につけていた小さな通信機械でガルシルドへ報告を行っていた。
《様子はどうだ？ラズリビーズ》
「はい、ガルシルド様。…先程エイリア学園の侵入に成功いたしました………が」
《ほう？なんだ》
「基山ヒロト…グランにはエイリア石が効かないと見ました」
そう言うと隣にいたのであろうラボックが驚きの声を上げていた。
《エイリア石が効かないと！？》
《黙っておれラボック》
《で、どうするつもりだ？ラズリビーズ》
「はい。基山ヒロトを円堂守同様危険分子とみなし、監視を続けます」
《そうか、なら良い。ラボック》
ガルシルドはラボックの名前を呼び、確認を取らせる。
《ラズリよ。ラビリンスの準備は整っていますか？》
「勿論にございます」
《そうか。では、良い報告を待っている》
ガルシルドがそう言ったとともに、Aは通信機械の先にいるガルシルドに対して歓喜の声をあげた。
「はっ！ガルシルド様！！お任せくださいっ！」
通信機械を切ると、おもむろに立ち上がり、どこか遠くに向かって告げる。
「さあ、始めよっか」
「ボクは必ず任務を遂行してみせる。そのためにも……」
すると今度は小さな水色の液体を取り出すが、何か考えた後すぐに元の位置にしまう。
「いいや、まだ使う時じゃあないね」
そう言うとAはそばに置いていたエイリアボールで山奥を去った。
あたりには木の葉と静けさしか残らなかった。
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作者名：Raito21 | 作成日時：2019年3月3日 20時
