戦争経験者、ついでに見える。『ゲゲゲの謎』 (ページ1)

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プロローグページ1

Aside

世の中に、戦争を知らない人はいないと思う。

私の生きるこの時代で、経験してない奴はいない。

私は、戦場での経験がある。

あれはいつの日だったか、

私の家族は、父、母、兄、私の家族構成だった。

母は、父によく似た兄を以上に可愛がり、特に父に似つきもしなかった私は、いつも後回しにされていた。

母は兄を父を優先し、私はいつも最後、おまけに口癖は、

母「父さんと兄ちゃんが死にそうな時は、あんたが代わりに死ぬんだよ？」

､､､､､狂ってる。

そんなんでも家族、抜け出したところで、戦時中。

拾ってくれる家なんてないさ。

ま、そんな家にも徴兵令は等しく届く。

お国のために〜ってね。

届いた時はいつだったか、父はとっくに兵士として責務を全うした後､､､､

とっくに戦死した後だった。

父が亡くなった時点で発狂していたのに、兄まで連れていかれるとなって、

それはもう大暴れだった。

そして、私にこう言ったのさ。

『「あんたが行け」ってな。』

私は髪を切られ、胸はサラシで潰された。

クソみたいなことに、体つきは男らしく、胸もあまり大きくはなかった私は、
男にしか見えなかったな。ちなみに何とか坊主は回避した。

兄は止めなかった。

甘やかされて生きてきたやつだ、もちろん死にたくないと言い張って、母に賛同した。

国に引き渡せばこいつら死ぬだろ。とも思ったが、まぁ死んだところで私は生きる場所を失うのでやめておいた。

まそんなこんなで立派に軍人にされ、南方に送られ、そこでまぁ、同じ班の隊員だったうちの一人が、

水木だったってわけ。

あんまり喋らなかったけど。私はよく水木とペアで動かされたから覚えているだけだ。

ちょうどそんときくらい。私が“見える”ようになったのは。

相手にも味方にも、もちろん私にも水木にも。

大勢ついてた。戦争だしなー。って軽く流したけど。

何でだろうか、私と水木は生き延びた。

あぁ、話が長いって？

いいじゃないか、何せ驚いているんだ。

帰ったら家ごと家族は戦死。行くあてなく底辺這いずり回って、

んで無様にも死にかけた私の前に今。

髪が白くなった、水木が立っているのだから。

なぁ水木、お前まだそんなに憑けてんの？

笑えねー。

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戦争経験者、ついでに見える。

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