授業１２２ ページ28
貴方｢…俺さ、結構小さい時から芸能界で活躍してて。親も兄もそうだったから。小学校まではモデル業に一番力入れてた
次に演技。歌もダンスも好きだったけど、アイドルは考えてなかったんだ｣
赤羽｢じゃあ、なんで？｣
貴方｢…中学入った時だった。ちょうど仕事が忙しい時期で、あんま学校に通えなかった。それでも友達は作りたいって思ってた
……けど、無理だった。男子は俺目当てが多いし、女子は兄か、他の芸能人。断り続けてたら…俺の居場所は無かった｣
赤羽｢……｣
貴方｢元々成績も良い方だったからね
2年にあがる頃には女子からは嫉妬の目で見られた。芸能人だからってチヤホヤされやがって、みたいな？
俺は2年の途中から学校に行くのも、芸能界に出るのもやめた
家族は全員心配してくれた。兄は学校に殴りかかろうとしてたし。俺は、家族がいれば良いやって思ってた
…3年の夏、父さんが一枚のパンフレットを持ってきた。表紙には��夢ノ咲学院アイドル科��と書いてあった。見学だけでもどうだ、って｣
赤羽｢…それで、行ったの？｣
貴方｢うん。女子だとバレないよう髪を切ってね。感想は…ただただ凄かった。ステージの上でキラキラしてた。歌も、ダンスもかっこよかった
そこからはもう、夢ノ咲目指して歌もダンスも頑張ってた
…それで、合格。あの時は凄い嬉しかった。そこで愛音が生まれた
これが、俺がアイドルになるまでの話｣
赤羽｢……｣
貴方｢悪ぃ、長々と｣
凄いベラベラ喋っちゃった…
赤羽｢…Aは今、それで良かったと思ってるの？｣
貴方｢…うん。それに入ってなかったら、多分ここにいなかったかも｣
赤羽｢そっか…なら良いんじゃね？過去はどうあれ、俺はAと会えて良かったし｣
カルマ…
貴方｢うん、ありがと。…で？いつまで隠れてるつもり？｣
赤羽｢え？｣
全員｢……｣
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作者名：doryi☆ | 作成日時：2017年8月13日 22時
