雨だから ページ11
Aside
『あれ?ふくらさん?』
大雨が降る朝の8時半。
病院のロッカーに入りっぱなしの荷物やら何やらを片付けに行こうと思い愛車のある駐車場を目指していると自動ドアの前にふくらさんらしい人がいた。
『そんな所にいると濡れちゃいますよ?』
驚いた様な顔で振り返ったのはやっぱりふくらさんだった。
ふくら「A先生!同じマンションだったんですか!?」
『そうみたいです。所で何かあったんですか?もしかして誰かお待ちだったり………』
ふくら「あ、そうじゃなくて。今日出勤日なので何時もみたいに車で行こうと思ってたんですけど今車検に出しちゃってて」
なるほど、車がないから困ってたって訳か。
『なら、ここで少し待っててもらってもいいですか?』
ふくら「え?あ、はい」
俺はふくらさんの返事を聞いて小走りで車に向かった。
『お待たせしました。さぁ、どうぞ』
ふくらさんの前に車を止めて助手席の扉を開ける。
ふくら「え、いえ!大丈夫ですよ?」
『雨に濡れて風邪をひいたら大変でしょう?俺もまだ医師免許を持ってはいますが病院に勤務してないので薬とかは出せないですし』
何とかふくらさんを説得して助手席に乗せた。
ふくら「すみません。お願いします」
『はい、任せてください』
そう言って俺は車のギアを変えてアクセルを軽く踏んだ。
ふくら「先生の車って左ハンドルなんですね」
『はい、職場の上司に貰ったんです。俺が1回乗っちゃてるから新車じゃないけどって』
事務所に着く間、俺とふくらさんは色んな話をして盛り上がった。
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作者名:エリス | 作成日時:2023年7月8日 15時