#34 アシスタントマネージャー ページ36
「アシスタントマネージャーっていうのはね、マネージャーを支える役割だよ。つまり、主に紡くんのサポートをすることになるかな」
「そうなんだ……」
「だけど、きちんとした仕事だ。家族同士だからといって、気を抜いてはいけないよ」
「……うん」
父の話によると、アシスタントマネージャーとは、メインマネージャーを補佐し、もちろんアイドル達も支えるという役割。
私は高校に行きながら小鳥遊事務所に就職することになる。
だが、あくまで学校優先でいいそうだ。
「……なんで、良いって言ってくれたの?」
「今までずっと我儘なんて言わずに育ってくれた君が、あんなに真剣にお願いしてきたからね」
「頑張りなさい。お父さんは、IDOLiSH7ももちろんだけど、紡も、Aも応援してるから」
「……うん!」
*
「ミューフェスには行けない、かぁ……」
父にアシスタントマネージャーになるのを認められて数日。
私は履歴書を書いたり、マネージャーの仕事を覚えたりでバタバタしていた。
皆もお姉ちゃんも、もうすぐやってくるミュージックフェスタに向けて準備をしている。
ミュージックフェスタはテレビ番組だ。当然テレビ局に行くことになるが、私はまだ一般人なので入ることはできない。
ミュージックフェスタが終わった後、ようやく小鳥遊事務所に就職して、アシスタントマネージャーとして仕事をしていく形になるそうだ。
「あー……行きたかったなぁ。生で見たかったなぁ……」
そんな願望を口にするが、ないものねだりをしても仕方ないので、またマネージメントの勉強を進める。
*
時は過ぎて、ミュージックフェスタ当日。
現場へ向かう皆を見送り、私は家で放送を見ながら勉強をしていた。
今頃皆とお姉ちゃんは何してるのかな、なんて思いながらだと、全く勉強が手につかなかった。
そして───────。
『────続きまして、インディーズアーティストライブ!トップバッターは噂の彼ら!嵐を呼ぶ男たち、IDOLiSH7です……!』
「あっ、きた……!」
テレビからミスター下岡の声が聞こえた瞬間、握っていたシャーペンを机に置く。
皆がそれぞれ自己紹介をしていく。一見は、何も問題ないように見えたが────。
(あれ………?陸さん、何か……)
陸さんと一織さんの様子が変だ。
陸さんは元気さを装っている感じだけど、よく見るとうっすらと汗をかいている。
緊張している、と言われればそれまでだけど、顔色も少し悪いような気がする。
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noppi(プロフ) - 続きも楽しみにしてます!! (2022年5月20日 18時) (レス) @page46 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - CloveRさん» コメントありがとうございます!!更新遅いですが頑張りますね…! (2020年4月22日 14時) (レス) id: 5cf2ed8ae6 (このIDを非表示/違反報告)
CloveR(プロフ) - 神でした!更新頑張ってください!! (2020年4月22日 2時) (レス) id: f7412586d4 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 夢見る猫さんさん» 初めまして!コメントありがとうございます!三月いいですよね!私も好きです!! (2019年12月30日 15時) (レス) id: 5cf2ed8ae6 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る猫さん - 初めまして。アイナナ大好きです。三月が好きで推しです (2019年12月30日 12時) (レス) id: 1f3578b759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイン | 作成日時:2019年11月20日 20時