#10 ページ11
「な、七瀬さん！？」
「そこ、事務所だよね？何かあったの？」
慌てて扉から離れる。
「いえ、通りがかっただけです！」
「そうなの？
あ、何故かガスが出ないんだけど、君なら分かるかな」
ガスコンロの事だろうか？生憎私はあまり触ったことがないので、力になれそうにない。
「うーん……すみません、分からないです。姉に聞いてみましょうか」
「そっか、じゃあそうしようか。
──失礼します！マネージャー、ガスが出ないんだ。コンロを回してるんだけど……」
『姉たちの話が終わった後で』と口にする前に、七瀬さんがドアを開けてしまった。
…………大事な話っぽかったけど、大丈夫かな。
そういえば、お姉ちゃんは誰をセンターに選んだんだろう？
「元栓を捻ってください。それから、次から人に聞く前にスマホで検索して。
恋愛相談から税金関係まで、ある程度の問題はそれで解決します」
話を邪魔されたせいか、和泉弟さんがやや不満気味に教えてくれた。
……検索するって方法は頭に無かった。次からそうしよう……。
「貴方も、この家に住んでいるならそれくらいの事は知っておいてください」
「はい……」
耳が痛い。
すると、見かねた七瀬さんが助け舟を出してくれた。
「そ、そんな言い方しなくたっていいだろ。聞いたのはオレだし……オレだって、実家出るの初めてなんだから」
「私も初めてですし、マネージャーと……その方に至ってはご実家住まいです」
和泉弟さんって結構毒舌だよなぁ……。
2人の言い合いをぼーっと見ていると、七瀬さんが「一織が困ることあったって、助けてやらないからな！失礼しました！」と言って出ていってしまった。
「…………かわいい人だな」
「「えっ！？」」
その一織さんの呟きを、私と姉は聞き逃さなかった。
「ゴホン、なんでもありません。続けましょう」
「あ、はい……A、ごめんね、ちょっと出ててもらえる？」
「あ、うん」
私はマネージメントに関係ないので、そりゃあそうなるな。
「じゃあ、失礼しま──」
「……待ってください」
私を止めたのは和泉弟さんだった。
……まだ何かあるのかな？
「貴方はまだここにいてください」
「…………え？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アイドリッシュセブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
noppi(プロフ) - 続きも楽しみにしてます！！ (2022年5月20日 18時) (
レス) @page46 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - CloveRさん» コメントありがとうございます！！更新遅いですが頑張りますね…！ (2020年4月22日 14時) (レス) id: 5cf2ed8ae6 (このIDを非表示/違反報告)
CloveR(プロフ) - 神でした！更新頑張ってください！！ (2020年4月22日 2時) (レス) id: f7412586d4 (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 夢見る猫さんさん» 初めまして！コメントありがとうございます！三月いいですよね！私も好きです！！ (2019年12月30日 15時) (レス) id: 5cf2ed8ae6 (このIDを非表示/違反報告)
夢見る猫さん - 初めまして。アイナナ大好きです。三月が好きで推しです (2019年12月30日 12時) (レス) id: 1f3578b759 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レイン | 作成日時：2019年11月20日 20時
