死神も公安もFBIも黒の組織も近付かないでください！【名探偵コナン】

もしもの話 ページ8

ホールから、大きな悲鳴が聞こえた。
安室さんとコナンは、誰よりも早くホールに出た。

お金だけ置いて、帰らせてもらおうかな…。

控えめに店の扉を開けてホールに出ると、走ってきた人とぶつかった。


男が、刃物を持ちながら女の子を抱えている。
女の子が泣いている。

男が走る。
後ろからコナンと安室さんの声が聞こえた気がする。


今、私が行かないと。

間に合わない。

名前も知らない女の子が、助からない。


ドク、と心臓の鼓動を感じたのを合図に駆け出した。


体は思った通りに動く。
最近のJKってすげぇな。

階段で逃げる男だが、上から飛び降り手すりに着地。
階段では無理だと悟ったのか、フロアに出てナイフを構えた。
詰め寄ろうとするも、男もじりじりと下がる。


これは勝ち確。

勝利を確信した私は、戦闘態勢だった体の力を抜いた。

金髪褐色のあの人が、後ろから男を気絶させた。





「ひえ、つっよ…」





女の子もメロメロじゃん。
私の出る幕無かったな〜。

近くのソファに腰掛けると、コナンが無言で隣に座った。
ん〜、隠した方がいいのかな、転生トリップとか。
話すのも隠すのも正直面倒なんだよな。





「ますますお姉さんに興味湧いちゃった。」





はあ〜〜〜？？
あれか？あの有名な「おもしれ〜女」って奴か？？？

口元は笑ってるけど目が全く笑ってないよ？





「全部知ってる。

って言ったら、君はどうする？」





ぽかん。
そんな効果音がぴったりな顔をしている。

例えばの話だよ、とはぐらかし、こちらに来た安室さんに挨拶をした。

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