合流 ページ19
葉月を気にかけながら通報をした。
その間もずっと彼女は口元に手を置き、それを見つめていた。
顔からは血の気が引き青白い。
俺は頻繁に現場に遭うので慣れているが、普通はこういう反応をするんだったな。
大分パニックになっているようで、短く繰り返し呟いている。
大丈夫だ、と声をかけながら彼女から死体が見えないように抱き締める。
俺の袖を掴んで固く固く握っている。
相当ショックなようだ。
被害者と顔見知りか?
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。
もうすぐ着くだろう。
開け放された扉の向こうにパトカーを探していると、俺の袖を握っていたはずの葉月の腕がするりと落ちた。
「おい、どうし___!」
体から力が抜けている。
ショックからか、気を失ってしまったようだ。
間一髪抱き留め、なんとか床に強打せず済んだ。
どこか安静に寝かせられる場所はないか…。
現場に寝かせるわけにはいかないので、車に寝かせておこう。
所謂お姫様抱っこだが、1番慎重に運ぶことが出来るから許してくれ。
車に戻ると、丁度警察が到着した。
そして、もう1人。
スケートボードに乗った少年が到着した。
「貴方が第一発見者ですか?」
ヒョロッとした刑事が聞く。
俺は首を振り、車を指差した。
「そこの少女がそうです。
まあ、現場を見たショックで気を失っていますが。」
坊やが駆け寄ってくる。
面白いことになりそうだな。
俺の服を引っ張り小声で話しかけてきた。
「何でこんなところに赤井さんがいるの!?
もしかして、この事件…」
「いいや。どうやら連れが関係があるみたいでね…。」
連れ…?と辺りを見回す坊やに指で示す。
差したのはもちろん車だ。
小走りで車を覗き込みに行き、振り返った彼は“何故”と言いたげな表情を浮かべていた。
君とも既に会っているんだな。
だが、まだ君には話す訳にはいかない。
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いちご飴(プロフ) - 素敵な作品見つけた…だと思ったら終わってた、、いつか更新してくださるのをずっと待ってます! (2月11日 16時) (レス) @page41 id: 9ae4f8b3c5 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - ずーっと待ってます……!! (5月19日 20時) (レス) @page41 id: 59d78921c3 (このIDを非表示/違反報告)
あ - お、おわった…w (2022年7月28日 5時) (レス) @page41 id: fa9b0d5a55 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - コナンくんの破壊力えぐいです。 (2022年7月25日 8時) (レス) id: 32b67605f3 (このIDを非表示/違反報告)
カイセイ - 終わらないでぇぇ… (2022年4月24日 18時) (レス) @page41 id: 7be9c28f97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆるり。 | 作成日時:2019年7月14日 20時