拾われた子猫 (ページ36)

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足がすくんで力が入らない。

動け、足、動け！

このままじゃあの時と同じだよ。

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A『嫌だ！私もついて行く！』

乾「危ない！お前はダメだ！」

A『なんで？！』

A『嫌だ！もう……2人に会えなくなっちゃうかもしれないんだよ！』

九井「くそっ！」ﾄﾞﾝｯ

A『うわっ！』

A『何するの？！』バタン

九井「爺さん！早く連れてけ！」

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もう、二度と間違えない。

動け、足。

あの時の記憶が今の私を動かす原動力になる。

ココくんの所へ向かうんだ！

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

ギュッ

九井「うわっ、ちょ、お前！はn」

A『離さないから！絶対に、離さないから！』

九井「いい加減にっしろ！」

A『約束した！自分とも、ココくんとも！

もう離れないって！幸せにするって言ったじゃん！』

私のことが好きだって言ってくれたのに………

A『忘れたなんて言わせない！

約束したんだから！

ココくん！私を置いていかないで。

ひとりにしないで。

また、あの時みたいに雨の中涙を流すことになる。

お面を被ることになる！

自分が自分じゃなくなっちゃうよ！！！！

だからっ…………だから！』

九井:ギュッ
「分かった…俺の負けだ。家に帰ろう。

一緒にご飯を食べよう。

怪我をしたらお互い手当をしよう。

寂しい時は一緒に凄そう。

どんな時でも一緒だ。約束だもんな。」

帰ろう。お家に。

“私たちの”お家に。