【BIG CITY RODEO / GENERATIONS】 CROWN 3

CROWN No.125 ページ25

‥




玲於「メンディー、どうした」


メンディー「うん、一応俺年上ね」


玲於「うん。で、メンディー。どうした」


メンディー「おい」









玲於が、抹茶リキュールをストローで啜ってる。
子供だなおい、とツッコミを入れつつ、可愛いとも思ってしまう自分がいる……
うん、メンディー "さん" ね？



Aが来なくなって数日。
俺はAを見かけすらしない。
"BIG CITY RODEO" に来ないから当然だし、ここでも女子男子別れてるから会う機会はない。



外で、何か騒ぎ声が聞こえる。
でも知らねえ。
俺が知ったこっちゃねえし。









隼「なんか、揉めごと起きてるみたいっすよ」









ふうん、そうなんだ。



初日にAを連れ込んだ部屋。
"俺ら" 以外使えない、特別な部屋。
そこでは、今日も来たい人が来てリラックスしてる。









裕太「今外で騒いどる奴。あいつら見たことあるわ」


玲於「どいつ？」


裕太「メンさんと同じ時期くらいに入ってきた奴や」


隼「囚人なんていつでも入ってきてんじゃん」


裕太「覚えてないん？
　あのふたり、ここに来た時めっちゃ荒れてて。
　クールそうな姉ちゃんとお茶目そうな妹」


メンディー「そう言えば、いたね。
　俺が入ってきた時、ガンつけてきた奴だ」









裕太くんが、今見てきた外の様子を俺らに伝えた。
あれは……5年とちょっと前の頃か。



おそらくは姉妹だと思うけど、いつもふたりで行動していた。
俺は体格がでかいし見た目もこんなだから、やっぱり入所当時から目立っていたわけで。
手錠をかけられたまま自分の部屋に連れて行かれる途中、あの子らと出くわして。



ぎろりと睨みつけられたと思ったらしい。
すれ違いざまに睨まれた。
彼女らがふと足を止めたと思ったら、









メンディー『？！』


刑務官『やめなさい！』


夏恋『だってこいつ、今睨みやがった！！』


メンディー『してねえよ』


萩花『は？ 睨んでたやん』









あん時は勝手に誤解されたけど。
今では大人しいけど。
もちろん、あの後ひと言も会話はしてないけど。



最近、Aとよく一緒にいるらしい。
……そう言えば、Aが変なことを言っていたんだっけ。
玲於から聞いたけど。









A『ゲーム、してるんでしょ。
　貴方達の中で誰が1番先に "CROWN" を堕とすのか』









メンディー「……おかしいよねえ」









──そんなこと、俺ら以外誰にも話してないのに




‥

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