CROWN No.54 ページ4
‥
濡れたアスファルトに白い霧のようなものが沸き立つ。
それはまるで、蜃気楼。
湿ったペトリコールが鼻をくすぐって、何だか変な気分になる。
それぞれのランボルギーニから、メンバーが降りてくる。
ピンク色から、龍友。
赤色から、涼太。
白色から、メンディー。
オレンジ色から、隼。
青色から、裕太。
黄緑色から、玲於。
最後に、黄色から、亜嵐。
彼らが車から降りてくる度、脇道から歓声が上がる。
玲於「今日は涼太くんがお迎えだったんだ?」
A「また携帯……」
玲於「何してると思う?」
A「詐欺」
玲於「……何で解んの?」
A「当たってんの?」
玲於「オレオレ詐欺ならぬ、レオレオ詐欺笑」
A「……ちょっと何言ってるか解んない」
玲於「冗談に決まってんだろ、早口で言うんじゃねえよ。
そんな変なものを見るような目で見んじゃねえ」
A「……」
囚人が言うんだからそう思ってもおかしくないじゃん。
黒いスマホを耳から離す玲於。
ひらひらさせる真っ黒な画面。
何もしてないんかい。
自然と、私の周りを取り囲み始める7人。
すぐ先にある入り口には、既に女性が大勢いて。
男性も、少なからず。
黒人女性の警備員が規制をかけていて、
先頭に亜嵐と玲於が立って、私を中央に、客を掻き分けながら進んでいく。
私を見たゲストは、次々と頭を垂れた。
正面入口の手前から、規制のかかっているロビー手前までそれは続いて、それはもうウェーブみたいだった。
涼太が口笛を吹いて、『
そのにやついた顔……楽しんでるのが解る。
相田「ようこそ」
亜嵐「今夜もよろしくね」
相田「3日続くのはいつ以来でしょうねえ」
裕太「あれやな。
この間のくそ野郎が辞める羽目になった時以来やな」
メンディー「よく覚えてんなー俺無理」
玲於「2年前の話なんですけど。
メンさんほんと記憶力ない」
メンディー「2年前のことなんて覚えるか?」
隼「いつだったとしてもさー、
非日常が起きれば覚えてるもんでしょ」
メンディー「……まあな」
皆の顔が少し険しくなる。
"非日常" とは、
‥
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な - 昨日見つけてここまですぐ読んでしまいました!凄くみんなの過去が気になって惹き込まれます!!!これからも応援しています! オチは裕太くんか隼くん希望です! (2018年3月5日 12時) (レス) id: f0e5b106b0 (このIDを非表示/違反報告)
ぐっちー(プロフ) - いつも見ています!主人公の過去が気になって、いつもドキドキしながら見てます!これからも頑張ってください!応援してます! (2018年1月25日 19時) (レス) id: 900406c4cd (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 初めまして!楽しく読ませていただいています。オチは誰でもいい気がしてきました笑頑張ってください! (2018年1月25日 18時) (レス) id: f0eebf7f9c (このIDを非表示/違反報告)
和佳奈(プロフ) - これからどんな風になるのかどんな過去があるのかすごい気になります!!オチは龍友がいいです!これからも頑張ってください! (2018年1月25日 2時) (レス) id: 74371510d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!前にオチは亜嵐くんがいいって言ったんですけど、読めば読むほどどのメンバーのオチも気になって仕方がないです笑 でも1人にしぼるなら亜嵐くんで! 大変だと思いますが、頑張ってください!応援してます!! (2018年1月23日 11時) (レス) id: fea3c16bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kyoh. | 作成日時:2017年11月12日 20時