CROWN No.76 ページ26
‥
A「……あの」
隼「ああ、Aちゃん！」
カジノはいつでも人がいる。
今宵は、ダーツを楽しんでいた。
でも、隼……ゲームに全くたしなみのない私でも解る。
それはあまりにも下手。
正規のカジノゲームとしては置いていないらしく、ダーツを享楽している人は少なかった。
隼の傍にあった席が空いていたから、そこまで寄る。
私のその様子に気づいたのか、隼はエレガントに椅子を勧めてくれた。
こう言うところは、 "GENERATIONS" だなあと思う。
私が座ってからも、しばらくはダーツを楽しんでいた隼。
どうやらここでも賭けをしているらしい。
ディーラーによれば、ゼロワンと言うゲームをしており、決められた持ち点からダーツを投げて得た得点を引いていって、最初に0になった人が勝ちなのだとか。
参加者は3〜4人ほどで、誰が1番最初に上がるかを賭けているらしい。
今回の持ち点は300。
隼が投げたダーツは、それぞれ5点、1点、7×3点……
マネーホイールをしていた時の、コインの獲得数はとてつもなく多かった印象があった気がするのだけど。
A「部屋、使わせてくれてたんだよね」
隼「んん？ どこの？」
A「オレンジの天蓋が印象的だった。
あれ、車の色がそのまま使われているんでしょ。
イメージカラーなんだよね？」
隼「ああ、Aちゃんが丸1日寝てたあの部屋ね！」
その言葉、少し刺さる。
悪気があるのかないのか。
周りで一喜一憂する声がざわついている中。
ターン！ と勢いのいい音が響いた。
あ、入った。
真ん中の、赤いスペースに。
ブルズアイ、と言うらしい。
表情は変えないまでも、笑顔でハイタッチを誘ってきた隼に応える。
彼は、本当に表情が豊かだ。
彼の顔とダーツボードを交互に見る。
今ので持ち点はぐっと減って、0に1番リードしているのは隼と言うことになった。
A「ありがとう、使わせてくれて」
彼の表情は笑ったまま、時が止まっているみたい。
隼「申し訳ないって思ってる？」
A「……うん」
また、ターン！ と音が響く。
『おっしゃ！』とガッツポーズをかました隼は、参加者と外国語で流暢に話し、挨拶をした後、私に向き直った。
思わず、椅子から立つ私。
隼「外に出ようか」
『玲於と龍友くんが見てるし』と言う言葉は、フロアを駆けるゲームの音で、目の前にいる私にすら届かなかった。
‥
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な - 昨日見つけてここまですぐ読んでしまいました！凄くみんなの過去が気になって惹き込まれます！！！これからも応援しています！ オチは裕太くんか隼くん希望です！ (2018年3月5日 12時) (
レス) id: f0e5b106b0 (このIDを非表示/違反報告)
ぐっちー(プロフ) - いつも見ています！主人公の過去が気になって、いつもドキドキしながら見てます！これからも頑張ってください！応援してます！ (2018年1月25日 19時) (レス) id: 900406c4cd (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 初めまして！楽しく読ませていただいています。オチは誰でもいい気がしてきました笑頑張ってください！ (2018年1月25日 18時) (レス) id: f0eebf7f9c (このIDを非表示/違反報告)
和佳奈(プロフ) - これからどんな風になるのかどんな過去があるのかすごい気になります！！オチは龍友がいいです！これからも頑張ってください！ (2018年1月25日 2時) (レス) id: 74371510d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！前にオチは亜嵐くんがいいって言ったんですけど、読めば読むほどどのメンバーのオチも気になって仕方がないです笑 でも1人にしぼるなら亜嵐くんで！ 大変だと思いますが、頑張ってください！応援してます！！ (2018年1月23日 11時) (レス) id: fea3c16bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kyoh.
| 作成日時：2017年11月12日 20時
