CROWN No.67 ページ17
‥
A「……っ?!」
涼太「……!!」
私の首に回った腕。
突きつけられたのは拳銃。
私の背後で息を荒くしている男。
涼太と向かい合わせになる。
涼太は、男を見て、目をぐりんと見開いていた。
相当、驚いている。
私だって、驚いてるよ。
何故かって、たった今『もう来ないでしょ』って言われたばかりだよ。
男「……お久しぶりですね、涼太様」
一昨日私を襲った男。
裕太に、失神するまで殴られていた男。
このCITYからいなくなったはず、なのではなかったの?
涼太「何で……ここに」
男「ここで働いていた者ですからね。
"B1" のことも当然、知ってますから」
涼太「……貴様」
男「 "GENERATIONS" の専属スタッフたる者、 "B1" 脱出の鍵くらい会得していて当然です」
…… "
涼太「……まさか」
男「でも、現に私はここにいるじゃないですか」
涼太「……」
運よく、周りには誰もいない。
いや、逆効果か。
助けも呼べない。
ちらりと、自分の顎の下にある男の腕を見た。
…… 何故痣があるんだろう。
だいぶ重症に見えるそれはいくつもあって、どれも重々しかった。
裕太が殴っていたのは顔だけであって、他は無傷のはずなのに。
男「この2日間、楽しませてもらいましたよ……不快感を」
涼太「……そりゃどうも」
男「腹が煮えくり返るほど貴方がたが憎いのですがね。
そうですね……」
待て、話が見えない。
男の話に割り込む。
A「ちょっと待って、 "B1" って、何」
拳銃のトリガーを外した男。
私は、目の前の涼太の目を見て問う。
男「……ははっ、 "彼ら" は説明なさっていないのですね。
まあ、今まで彼女達が知ることはなかったから今回もシステムのことは知らせずに通そうとしていた……と言うところでしょうか、ね」
男は私のこめかみに拳銃を押し当てた。
涼太は、平静を装って男を睨んでいる。
でも、額にはうっすら汗が滲んでいる。
その眼は、ひどく冷ややかだ。
男は高らかに笑った。
『そんなことも知らないのか』とでも言わんばかりに。
彼らは教えてくれない。
男「 "B1" 。それは、この神聖なる "BIG CITY" には本来存在するはずのない部屋……いわゆる、処刑場ですよ」
‥
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な - 昨日見つけてここまですぐ読んでしまいました!凄くみんなの過去が気になって惹き込まれます!!!これからも応援しています! オチは裕太くんか隼くん希望です! (2018年3月5日 12時) (レス) id: f0e5b106b0 (このIDを非表示/違反報告)
ぐっちー(プロフ) - いつも見ています!主人公の過去が気になって、いつもドキドキしながら見てます!これからも頑張ってください!応援してます! (2018年1月25日 19時) (レス) id: 900406c4cd (このIDを非表示/違反報告)
星華(プロフ) - 初めまして!楽しく読ませていただいています。オチは誰でもいい気がしてきました笑頑張ってください! (2018年1月25日 18時) (レス) id: f0eebf7f9c (このIDを非表示/違反報告)
和佳奈(プロフ) - これからどんな風になるのかどんな過去があるのかすごい気になります!!オチは龍友がいいです!これからも頑張ってください! (2018年1月25日 2時) (レス) id: 74371510d3 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!前にオチは亜嵐くんがいいって言ったんですけど、読めば読むほどどのメンバーのオチも気になって仕方がないです笑 でも1人にしぼるなら亜嵐くんで! 大変だと思いますが、頑張ってください!応援してます!! (2018年1月23日 11時) (レス) id: fea3c16bd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kyoh. | 作成日時:2017年11月12日 20時