探偵社の少女は雄英に通うことになりました。 (ページ38)

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37話ページ38

オールマイトがいるようなので、リカバリーガール出張所に入った。

リカバリー「おや、どうしたんだい？」

怜「ほんとは、緑谷くんの様子見にきたんですけど、オールマイトがいるって聞いたから、ついでに聞きたいことがあって。」

オール「私に？」

怜「はい、ちょっといいですか。」

と声をかけて、外にでると近くのベンチに座った。

オール「私に用というのは？」

怜「2週間前に行った会議で、敵連合とポートマフィアが組んだことは言いましたよね。」

オール「あぁ。」

怜「あの会場で一つだけ報告していないことがあって…」

そう一つだけ言ってないことがあった。

オール「何故だい？」

怜「先にオールマイトに確認したほうがいいと思ったからです。USJ襲撃の時に、太宰さんがポートマフィア幹部の中原さんに聞き出したことがあったんです。」

オールマイトは黙って聞いていた。

怜「ポートマフィアが敵連合と組んだ目的。」

オール「！？それは…？」

オールマイトが驚き、先を促す。

怜「オール・フォー・ワン」

オール「！！！！？？」

怜「オール・フォー・ワンという人物が、ポートマフィアの領地を荒らしたそうです。ポートマフィアはその人に報復をしようとしている。ただ、その人の情報は極端に少なかった。だが、敵連合のボスだという噂話を聞いた。ちょうどその時、死柄木から手を組まないかと相談がきた。乗らない手はありません。」

私は一つ息を吐くと続けた。

怜「おまけにオール・フォー・ワンはヨコハマ以外の裏社会のボスといっても過言ではない。その人物を倒したらヨコハマ以外にもポートマフィアの名がとどろく。それに敵連合と手をくめば、ポートマフィアへ被害をもたらす敵への報復も容易になります。ポートマフィアのボスは合理化の権化です。必ずのってきます。」

オールマイトは何も言わなかった。

オール「……」

怜「これを聞いて、探偵社ではオール・フォー・ワンという人物を徹底的に調べました。けれど、唯一出てきた情報は、五年前に貴方に倒れたという情報だけ。どういうことでしょうか？」

オール「……そこまで分かっていたんだね…」

と呟くと、オールマイトはオール・フォー・ワンという人物のこと、オールマイトの“個性”であるワン・フォー・オールのこと、緑谷くんに受け継がせたこと。全部教えてくれた。
びっくりするような内容だけど、本当らしい。