26部屋目 ページ26
しばらくして、莉苑が持ってきたのは紙コップと──
「何これ。棒?」
「妊娠検査薬。それは一応ね。反応でたらエコーするから」
莉苑の言葉に「勉強してるんだねー」というと当たり前、と睨まれた。近くのトイレでそれを使った。
反応が出るのは少し時間が経ってかららしく、ベッドの上で莉苑とだべっていると反応が出たらしい。
「瑠樺、これが窓なんだけど、陽性になるとこんな感じに線が入るんだが、見えるか?」
律の指差すところには線がはっきりと出ている。
「まぁ、これも確率は高いが100パーセントじゃねぇし、エコーしねぇとなんともって話なんだよな。お前の話聞いてるだけでもまぁ確定なんだろうけどよ
男は不便だよなー。症状出て初めて可能性がーなんて話になるんだから」
ハハハと笑いながら律は機械を取りに行く。
「じゃあパーカー胸まであげて、横になってくれる?」
莉苑がタオルケットを持ち上げながらいう。大人しく指示に従い、横になると機械を持ってきた律が「じゃ、エコーすんぞー」と言った。
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腐女いちごう - 期待 (2017年4月29日 11時) (レス) id: 9a3b6eea55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リンネ | 作成日時:2017年2月3日 16時