今日、母親始めます【BL×オリジナル】 (ページ11)

今日:4 hit、昨日:16 hit、合計:141,302 hit

11部屋目ページ11

ふと目を覚ますと隣に何故か律が居た。

「……何でいんの？」

目をこすりながら訊ねると彼はわざとらしく泣き真似をし「莉苑に追い出された」と言う。思わず「は？」と声を漏らすと律は嘘嘘、と言って煙草を吸いに来たことを話した。

「ふぅん。で、タバコ吸いに来た律がなんで隣にいるの」

「ん？徘徊料理できない野郎が寝てたから」

「そのあだ名ひどくない？うへ、律の白衣って匂い嗅ぐとタバコ臭い」

どんだけ吸ってんだよといいながら白衣を律に押しやると彼は知らね。といいながら白衣に腕を通した。

「肺癌になるよ」

「別に今健康ならそれでいいんだよ」

律の言葉に「ふぅん」と返す。少しそっけなかったかもしれないがそれはどうでもいい事だ。

「そっけないな」

「どうでもいいからね。まぁ、律が早死にしなきゃそれでいいんだけど」

と言うと律は「兄弟揃って可愛くねぇな」と呟いた。

「え？莉苑は可愛いと思うよ？」

と言うと律に「弟大好きすぎる人間か」と突っ込まれる。僕はそこまで弟が好きというわけでは無い。

「違うし。でもまぁ、そんなに一緒にいたわけじゃないから可愛いって思うのかもね」

そう言ってベンチから立ち上がると律は「ああ、そういや今度新しい入居者来るから」と言う。なぜそれを自分に言うのかと聞くと彼はくすくす笑って「莉苑の相手だから」と言った。

別に会わない気がするんだけど、と言いたかったがそれはぐっと飲み込み、「いい人だったらいいねー」といい公園を出た。