【九条天】なぜか天使に好かれました【アイナナ】 (ページ42)

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42：知らなかったページ42

「だい、じょうぶ」
「A？」

割れるんだ。
しっかりしてるから割れないと思ってた。
一人暮らしを始めてからずっと大切にしてきたんだ。
どうしよう。

「もしかしてこれ」

天がなにかを言いかけてやめる。
もしかしてってなに。最後まで言いなよ。

「危ないからボクが片付ける」
「いい！わたしがするから！」

天が片づけようとするのを止めた。
思ったより大きな声がでて、自分で驚く。

「・・・ごめんね、わたしが片付けるから。天は休んでて」

彼を傷つけたらいけないと思って慌てて声をかけたけど、あまり効果はなかったかもしれない。
割れたカップの破片に手を伸ばそうとしたら、自分の両手が震えていた。

泣きそうでこわかった。でも、涙を見られたら終わりだと思った。