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41:音を立てて ページ41

「わたし、レポート書かなきゃいけないんだ。明日が締め切りだし」


こう見えても大学生なんです。
バイトと両立するのは大変だけど、やるって決めたからにはやり遂げないと。
レポートがなくても一緒には寝ないけどね。

天はココアを飲み終わって、わたしの隣に来た。


「おかわりある?」

「作ればいくらでも。淹れてきてあげようか?」

「だれが作っても同じなんでしょ? ボクがやる」

「わたしがいくよ」

「Aはレポートがあるんじゃないの」

「いいってば」


どっちが行くかでいつもみたいに言い合いになって、これじゃあ仲が良いのか悪いのかよくわからないな、と思っていたとき、二人の手からマグカップが飛び出した。


「あ」


パリン、なんていうかわいい音じゃない、盛大な音を立ててマグカップが割れた。

息が止まる。


「ごめん、怪我はない?」


天がわたしの心配をしてくれたけど、そんなことどうでもよかった。

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作者名:兎田夏 | 作成日時:2017年1月31日 20時

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