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33:そんなことより ページ33

「ただいま」


部屋の扉が開いて天が入ってくる。
帰ってきたし・・・

コンビニの袋を持った天は、無言でわたしの隣に座り、調達してきた夜食を食べ始める。
なにを買ってきたのか気になってみてみると、ドーナツだった。
アイドルがこんな時間に甘いものなんて食べて大丈夫なのかな。


「Aも食べる?」
「え、こんな時間に食べろと?」


わたし女の子なんですよ。太れってことか。

ドーナツを食べている天はとてもおとなしかった。
いつもえらそうな態度なのに、こういうときに見せる顔は子供っぽくて同い年だなって思う。むしろ年下にも見える。


「天、すごく言いにくいんだけど」
「なに」


ドーナツに夢中になっている今がチャンスだと思った。
言いにくかろうがなんだろうが、言わなきゃ永遠に片付かない。

34:返して→←32:深夜の空腹



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作者名:兎田夏 | 作成日時:2017年1月31日 20時

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