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107：会いたい ページ12
天と顔を合わせないまま二か月くらいが経って、いつの間にか秋を迎えた。
冬になったら凍死する、とか言ってたくせに、この分だと冬になってもうちには来ないんじゃないだろうか。
あれから連絡はしていないし、向こうからも音沙汰なしだ。
「・・・忘れよう」
だいたいアイドルと知り合いだなんてそっちのほうがおかしかったんだ。
ことあるごとにうちにおしかけてくるのも正直言って迷惑だったし、余計なことに神経を使う必要もない。
と思いながら、今日は蕎麦屋でバイトをしていたんだけど。
〜♪
「ん？山村さんだ」
休憩中にタイミングよくスマホが鳴った。相手は山村さんだ。
最近バイトで会う機会もなかったのでちょっと懐かしい。
わたしに一体なんの用だろう。
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作者名：兎田夏
| 作成日時：2017年4月9日 20時
