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83:いやなよかん ページ36

この調子で一週間なんてすぐ過ぎると思っていた。





「がっくー、あしたになったらかえってくる?」



三日目の夜にパジャマ姿のAが聞いてきた。

明日って・・・あと四日あるんだけど。



「どうだろうね」



説明するべきか迷ったものの、曖昧な答えしか返せなかった。

Aはボクの言葉に、一人で頬を膨らませている。



「すぐっていったのに・・・」



怒ってるというよりは、独り言みたいだった。



「またまいごになったのかな?Aがむかえにいったほうがいい?」



え?楽ってそんなに迷子になるの?


とりあえず、夜になったのになかなか寝てくれないAをベッドに連れていく。

明日になったら楽のことなんて忘れてくれそうじゃない?



「今日はもう遅いからAは寝ないとね」

「がっくーもねてる?」

「寝てるよ、きっと。ほら、Aも」

「うん・・・」



納得してないみたいだけど、無理やり布団をかけて電気を消した。

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作者名:兎田夏 | 作成日時:2017年3月29日 21時

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