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20：けーき ページ20
ひな祭り当日。
Aは朝から元気がなかった。このままそっとしておくべきだと思ってなにも声をかけずにいると、Aがまたとことこ近づいてきて首をかしげる。
「ケーキは？」
「ケーキ？」
なんだ？ まさか今日が誕生日だったか？
「ママはケーキかってくれた」
「ひな祭りにケーキなんか食べるのか？ 」
「ケーキ、ケーキ！」
Aはその後、ケーキとしか言わないロボットみたいになっていた。
なにを言っても口を閉じないので、ため息が出る。
「あー、わかった。時間があったらな」
帰りにどこかで買ってやるか。
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作者名：兎田夏
| 作成日時：2017年2月26日 21時
