ノートと共に[きりやん] ページ43
｢こんにちは､連絡ありがとうございます｣
晴天の日曜日 俺は一人､白尾食堂に足を運んでいた
先日､きんときから受け取ったノートを片手に
ドギマギしながら訪れたお店は営業中とは違い日差しが窓から差す
明るい時間であった
｢ノート本当にありがとうございます
急に連絡しちゃってすみませんでした｣
｢いえ！全然大丈夫ですよ
お休みの日は大概暇してるので連絡頂けて良かったです｣
｢それなら良かった…､実はこのレシピについてなんですけど｣
椅子に座りノートを広げ気になるページを指さす
〖海鮮春巻きのチリソース〗と書かれたページ
作り方事態が難しい訳では無いが､何度か作ってみても納得できる
揚げ上がりにならずこうして相談をしにやってきたのだ
まあ､相談も然ることながらAさんとお近ずきになるきっかけとして
お話出来たらな､なんて下心があるのは隠し通していこう
｢なるほど､下ごしらえまでは問題無いと｣
｢はい､レシピ通りに下処理を済ませて包むまでは問題無いんですが
揚げ上がりが納得出来ないんですよね…｣
｢揚げ上がり､という事は油の温度や油の種類が原因ですかね｣
｢あー､やっぱりそうですよねー…
俺ん家 油の温度測る奴なんて無いんで適当なタイミングで
突っ込んでますもん｣
｢なら油の温度の測り方をお教えしますね
実際に作りながらの方が分かりやすいでしょうし､やりましょうか｣
エプロンを鞄から引っ張り出しAさんと共に
普段は表からしか見えないキッチンへと足を踏み入れる
自宅とは違う大きなフライヤー､扉の大きな冷蔵庫
ピカピカに磨かれたシンクが目に眩しい
｢じゃあ､始めていきましょうか！｣
冷蔵庫から海老と帆立の貝柱､春巻きの皮を取り出し
Aさんと一緒に海老の背わたを取り殻を剥いていく
下処理を終えたら細かく食感の残るサイズに切った物と
少し叩いてすり身状にした物を作り
ガラスのボールに入れ片栗粉を少し加え混ぜ合わせていく
出来た海鮮のタネを春巻きの皮でくるりと巻いたら後は揚げるだけだ
｢今回はフライヤーは使わないで自宅で出来るように鍋で揚げます
まず､油の温度の大体の目安ですが春巻きの場合は二度揚げすると
更に美味しくなるので､最初は160℃で揚げていきます｣
｢春巻きの二度揚げですか？｣
｢はい､最初に160℃で火を通した後
180℃で皮がパリッとするように二度揚げすると美味しいんです！｣
｢へぇー！初めて知りました！｣
わいわいと話しながら作業を進める
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黒猫_Kurone - こんなにも文章で飯テロ表現が出来るんだと読んでいて感動しました！そしてとてもお腹がすく…。 いい作品を作っていただきありがとうございます！これから2周目してきま〜す！次回作も楽しみに待ってます！ (12月15日 18時) (
レス) @page50 id: 3576c9ea34 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 初めての作品とは思えないほど、とても読みやすく面白いものでした。次回作も楽しみにしております。 (11月18日 15時) (レス) id: 1e4a114837 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 星空保護区さん» 読破頂きありがとうございます！次回作もよろしくお願いします！ (10月19日 21時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
星空保護区 - 完結おめでとうございます！食リポ？とかがすごくて、大変な時にとても助けになりました。新作も読みに行きますね。 (10月19日 17時) (レス) @page50 id: 8dc31b7ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@pc垢さん» 無事完結できました､ありがとうございます！いつも作品拝読させて頂いてます…､そんな方に褒めて頂けてとても嬉しいです…！次回作はだいぶ毛色が違うのですがぜひお付き合い下さい！ (10月19日 7時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ray | 作成日時：2023年8月6日 1時
