夏祭り[all / Side スマイル] ページ36
｢いっくぞー！！｣
｢いや､テンションたっか｣
｢スマイルだって浴衣着ちゃって
テンションあがっちゃってんじゃないのー？｣
夕方の18時を指す現在､全員できりやんの自宅へと来ていた
スタジオ近くの商店街が夏祭りをやるらしく行こう！と
テンションの上がったNakamuから連絡が来たのが3日前
浴衣持参な！と言われたのが昨日の夜､眠い中クローゼットを漁り
いつ着たか記憶の遠い浴衣を全員が引っ張り出した事だろう
唯一着付けの出来るきりやんの自宅に集まりあーだこーだと
騒ぎながら着付けが終えたメンツがリビングで寛いでいれば
最後に出てきたNakamuの号令に従い下駄を突っ掛け歩き出す
｢てか､シャークんは甚平なんだ｣
｢浴衣無かったから昼のうちに買ってきたは｣
｢はっ？！マジ？！｣
｢えー？僕みたいに借りちゃえば良かったのに｣
｢借りる発想が無かったは｣
それぞれイメージカラーに近い浴衣を身につけ
お祭りの会場近くまで向かう。場所が近づくに連れ
ちらほらと家族連れや浴衣を纏ったカップルが増えてくるのを
横目に見ながら､各々これ食いたいや射的だろなんて会話をする
｢んー､それにしても残念
Aちゃん誘ったのに用事があるって断られちゃった｣
｢えっ？！Aさん誘ったの？！｣
Nakamuが大袈裟な驚いた所で屋台が見えてきて
Broooockが我先にと走って行き会話がここで途切れる
｢どうする？どっから攻めるか｣
｢まずは飯だろ？腹減ったは｣
｢おけ。じゃあ目指すは…
｢たこ焼き！｣焼きそばだな……は？｣
声の被った相手､Nakamuが驚いた顔をしている
はああぁ？祭りと言えば焼きそばだろうが！と声を荒らげる
きりやんとギャンギャンと言い合いを始めると
先を歩いていたBroooockが慌てた様子で戻ってくるのが見えた
その手には既にいちご飴が握られていたがそれは無視しよう
｢ねえ！ねえ！！Aちゃん！屋台やってる！！！｣
｢｢｢えっ？｣｣｣
｢？Aって､あのレストランの店員だよな？｣
｢そうだな｣
｢レストランで出店てすんの？｣
｢さぁな？俺に聞くな｣
酷く温度差のある会話をしながらコッチコッチ！とみんなを引き連れる
Broooockの後を着いて歩く。そこには普段と違う浴衣をまとった彼女が
忙しそうにパタパタと動いているのが見えた
｢Aちゃーん！｣
｢えっ？あ！皆さん！｣
名前を呼ばれ顔を上げた額には薄らと汗が滲んでいた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 418人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒猫_Kurone - こんなにも文章で飯テロ表現が出来るんだと読んでいて感動しました！そしてとてもお腹がすく…。 いい作品を作っていただきありがとうございます！これから2周目してきま〜す！次回作も楽しみに待ってます！ (12月15日 18時) (
レス) @page50 id: 3576c9ea34 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 初めての作品とは思えないほど、とても読みやすく面白いものでした。次回作も楽しみにしております。 (11月18日 15時) (レス) id: 1e4a114837 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 星空保護区さん» 読破頂きありがとうございます！次回作もよろしくお願いします！ (10月19日 21時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
星空保護区 - 完結おめでとうございます！食リポ？とかがすごくて、大変な時にとても助けになりました。新作も読みに行きますね。 (10月19日 17時) (レス) @page50 id: 8dc31b7ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@pc垢さん» 無事完結できました､ありがとうございます！いつも作品拝読させて頂いてます…､そんな方に褒めて頂けてとても嬉しいです…！次回作はだいぶ毛色が違うのですがぜひお付き合い下さい！ (10月19日 7時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ray | 作成日時：2023年8月6日 1時
