深夜食堂へようこそ【WT】

デザート[na/br/kn/sm/kr] ページ26

｢俺､今日はティラミスにします！｣

｢あ､じゃあ僕もティラミスー｣

｢皆ティラミスでいんじゃね？スマイルも甘さ控えめの方が食えるだろ｣

｢ん？ああ､そうだな。きんときは？｣

｢俺は皆に合わせるから同じので良いよ｣

｢かしこまりました｣

｢あと､カフェラテ5つもお願いします！｣

｢ふふ､暫くお待ちください｣

空になったお皿を素早く回収しカウンターの中へと戻って行く
不意に笑った顔が綺麗だなと思ったのは内に留めておこう
きりやんはああ言ったが､ティラミスも十分に甘いよなと思いながら
デザートの到着を話しながら待つ
会話の内容はもちろん先程の料理についての感想戦だ
各々自分が食べたものが1番美味しかったと言い合いながらも
自分の食べていない料理のプレゼンを聞けば気になるもので
今度は別のも注文するかと話が丸く収まった所でデザートの到着だ

小さめな平皿に盛り付けられたティラミスを
囲うように置かれたブルーベリーとチョコレートソース
皿の縁にスマイルの文字
名前？と皿から目線を外せば少し照れた様な店員の顔

｢よく来て頂いてますので､その…
これからもご贔屓にお願いします｣

はにかみながらペコっと頭を下げ後ろに下がった店員の後ろ姿を
全員がぽかんとした表情のまま見つめていた。
流石と言うべきか､1番最初にハッと我に返ったのはきんときだった

｢……これは､ハマるお前らの気持ち分かるかも｣

｢ね〜…､本当に何なのAさんズルいってぇ｣

｢俺ときんとき名乗ってないのに良く見てるな｣

｢ね､俺も同じこと思ってた｣

きりやんときんときの3人で会話していても一向に入ってこない2人に
3人して目を向ければ､Broooockは真顔で写真を撮り続け
Nakamuは未だにぼーっとキッチンの方を眺めていた
あーあ､これは重症だと苦笑いしながら2人を見つめる

｢こちら､カフェラテです。…あの？すみません余計な事してしまって｣

しゅんとした顔でNakamuの方を見て謝罪を述べる
横を向いていた為､表情は伺えないがどんな顔してんだアイツ

｢へっ？！あ！！いや！！嬉しいです！凄く！！｣

｢僕も嬉しいー！Aちゃん､ありがとぉ！｣

｢なら､良かったです。Nakamuさん険しい顔してたので
余計な事をしてしまったと申し訳なくて｣

今だ申し訳なさそうにする店員にNakamuが慌てているのを横目に
ティラミスを食べてしまおうとスプーンを手に取った

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