4食目[na/br/kn/sm/kr] ページ22
｢今日､どーしよーかな…ローストビーフ…捨てがたい……｣
｢俺今日めっちゃパスタの口｣
｢僕はローストビーフ一択ー｣
｢その前に説明求むなんだが？｣
にっこりと人の良い笑顔を浮かべながらも青筋を立てるきんときを尻目に
パラパラと小さなメニュー表をめくると前菜やらスープやらと
大量のラインナップが広げられていた。
あー、これ美味そうだな等頭の中で考えていれば静かに怒るきんときの
圧に耐え兼ねた三人が口を割る
｢この店､俺が見つけたんだけどさ｣
｢めっちゃ美味しいし､来てないのきんさんとスマさんだけだったから
連れて行きたいなぁって思ってぇ｣
｢悪い悪い！後悔はさせないから！｣
｢いっぺんに喋るな馬鹿がよお｣
｢きんさんってば口悪い〜！ごめんてばぁ！｣
4人のやり取りに小さく笑ってから
オメーら早く決めろよと机をトントンと指で叩く
｢もう､オススメで良くない？絶対美味しいよ？｣
｢それは､そうなんだよなぁ
でもパスタの口なんだよ俺｣
｢僕はローストビーフ丼にするー｣
｢ローストビーフにする。丼じゃない方｣
｢俺もそれで。あとこのカルパッチョ頼んで｣
｢おけ､きりやん以外決まりね。Aさーん！｣
名前を呼ばれた店員が足早にテーブルまで来て注文を取る
ギリギリまで悩んでいたきりやんはローストビーフ食べたいんですけど
パスタの口なんですよねと真剣な顔で店員に話しかけている
それ､話しかけてどうにかなる問題じゃねぇだろと片眉を上げ疑問に思う
｢パスタですか……でしたら､こちらのおまかせで宜しければ
ローストビーフのパスタお作りします｣
｢本当？！流石､Aさん！話してみて良かったー！
おまかせで大丈夫なのでパスタお願いします！｣
｢かしこまりました！少々お待ちください｣
ぺこりと頭を下げ裏へと下がって行った店員を凝視する
メニューに無いメニューを出すのかこの店は
ローストビーフのパスタなど聞いた事も無いが大丈夫なのか､と
疑問が浮かんでは消える。隣に座るきんときも少し不思議そうな顔をして
同じ方向を見ている事を考えれば同じ思考だろう
そんなコチラの気持ちなど露知らず､騒がしい三人組は
ぎゃーぎゃーと文句を言い合っていた
｢ちょっとちょっと！やんさーん？それは駄目じゃなぁい？｣
｢ダメ元でしたー､無罪を主張します！｣
そんな騒がしいやり取りをしている間に
前菜がテーブルへと運ばれて来た
｢お待たせ致しました､こちら鮮魚のカルパッチョです｣
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黒猫_Kurone - こんなにも文章で飯テロ表現が出来るんだと読んでいて感動しました！そしてとてもお腹がすく…。 いい作品を作っていただきありがとうございます！これから2周目してきま〜す！次回作も楽しみに待ってます！ (12月15日 18時) (
レス) @page50 id: 3576c9ea34 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 初めての作品とは思えないほど、とても読みやすく面白いものでした。次回作も楽しみにしております。 (11月18日 15時) (レス) id: 1e4a114837 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 星空保護区さん» 読破頂きありがとうございます！次回作もよろしくお願いします！ (10月19日 21時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
星空保護区 - 完結おめでとうございます！食リポ？とかがすごくて、大変な時にとても助けになりました。新作も読みに行きますね。 (10月19日 17時) (レス) @page50 id: 8dc31b7ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@pc垢さん» 無事完結できました､ありがとうございます！いつも作品拝読させて頂いてます…､そんな方に褒めて頂けてとても嬉しいです…！次回作はだいぶ毛色が違うのですがぜひお付き合い下さい！ (10月19日 7時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ray | 作成日時：2023年8月6日 1時
