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まずは､味のイメージがつくトマトからにしようと
厚さ3-4cmのパンを手に取れば､崩れそうな程沢山のカットしたトマトと
ブラックオリーブがこんもりと乗っていて実に食べごたえがありそうだ
ガブリとかじり着けば口いっぱいに広がるトマトの酸味とブラックオリーブの塩味。オリーブオイルと甘酸っぱい何かで和えてあるのは分かるが､この甘酸っぱいのは何だ？と疑問に思いながらも食べやすいブルスケッタをパクパクと平らげる。1つ口に入れた途端､胃が､頭が空腹を自覚したようで次々と手が伸びる
白インゲン豆と言う聞き慣れない食べ物だったが､食べてみると
驚く程に豆の味がする､豊かな豆の味と細く切られた人参､クリーミーな白いソースで和えているのに後ろからガツンとニンニクの味が追ってくる。
半分食べ終わった所で粗塩を振り再度かじれば､クリーミーな白のソースの味が引き締まり更に豆とニンニクの味を楽しめた
一度､お茶で口をリセットさせてアンチョビを食べよう､と
お茶を口に付けると後ろから店員が出てきて少し不安そうな顔でこちらの席に寄ってくる
｢前菜､塩っぱめの物との事でしたがコチラで大丈夫でしたか…？｣
｢あ､大丈夫です。美味しいです､2つとも｣
｢良かった！ご希望に添えないかもと緊張しました｣
｢えと…､トマトの奴に入ってた甘酸っぱいソース？ってなんですか？｣
｢…？ああ！あちらはバルサミコ酢を少し煮詰めたものをオリーブオイルと混ぜております。こちらの小皿もバルサミコ酢になりますので､味見してみて下さい。では､メインの方もう少しで出来上がりますのでごゆっくりどうぞ｣
ペコと頭を下げた店員に軽く会釈を返し
小皿のバルサミコ酢を指に取りペロッと舐める。
とろりとしていて甘酸っぱいのがさっきより強烈に主張し始める
これがバルサミコ酢か…と口の中で主張を続ける味を無視するように
最後のひとつへ手を伸ばす。
白いホクホクのじゃが芋にペースト状になったアンチョビと
アーモンドを砕いた粒がコーティングされる様に付いていて
口の近くまで持ってくるといい匂いが鼻腔をくすぐる
ひと口かじれば､ザクッとパンの割れる音と共に
口いっぱいにアンチョビの香りが駆け抜ける。咀嚼を繰り返せば
じゃがいもの安心感ある味に魚の強い塩味､ザクザクとした食感のアーモンドが舌を打つ。食に疎い､食レポが下手と言われる俺ですら
これは美味いと､断言出来る
前菜で満足しているとメインの料理が運ばれてきた
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黒猫_Kurone - こんなにも文章で飯テロ表現が出来るんだと読んでいて感動しました！そしてとてもお腹がすく…。 いい作品を作っていただきありがとうございます！これから2周目してきま〜す！次回作も楽しみに待ってます！ (12月15日 18時) (
レス) @page50 id: 3576c9ea34 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - 初めての作品とは思えないほど、とても読みやすく面白いものでした。次回作も楽しみにしております。 (11月18日 15時) (レス) id: 1e4a114837 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 星空保護区さん» 読破頂きありがとうございます！次回作もよろしくお願いします！ (10月19日 21時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
星空保護区 - 完結おめでとうございます！食リポ？とかがすごくて、大変な時にとても助けになりました。新作も読みに行きますね。 (10月19日 17時) (レス) @page50 id: 8dc31b7ba3 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 紅鴇ﾍﾞﾆﾄｷ@pc垢さん» 無事完結できました､ありがとうございます！いつも作品拝読させて頂いてます…､そんな方に褒めて頂けてとても嬉しいです…！次回作はだいぶ毛色が違うのですがぜひお付き合い下さい！ (10月19日 7時) (レス) id: d88e598144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ray | 作成日時：2023年8月6日 1時
