１９：卒アル ページ19
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まさか森本くんまで大学が同じだったなんて
２年になった今まで知らなかった事にも驚くし
北斗くんの交友関係の意外さにも余計驚いた。
学部は、みんながみんな同じって訳ではなくて
それぞれ分かれてるから
ずーっと一緒に居る訳でも無いらしい。
講義が無い時に被ったら、
一緒にお昼ご飯食べたりする事もあるらしい。
私達の大学は、県内でも上位を争うほどの
大きい学校で学部も様々揃ってるから
県外から進学して来る人も多い。
だから会わないのも無理ないか
って北斗くん。
それから話しながら歩いてると
マンションに着いてエレベーターに乗って
私が先に降りて、別れた。
部屋に帰ってから、お風呂を済ませて
スキンケアをして髪を乾かして
寝室に入った時、本棚に置いてあった
卒アルが目に入った。
１人暮らしをする部屋には必要ないと思ったけど、
実家と言う 実家 が無くなった私は
ほとんど自分の荷物をこっちに持って来たから
こんな物まで置いてある。
１度も開いた事がない高校の卒アルはスルーして
その隣の、中学の方を取り出して
開いてみた。
ペラペラと何枚か捲った後
クラス毎のページになって、すぐ。
１組のページの後ろの方に居た、彼。
中学３年生の、ちょっとマセた髪型で
男の子ぽい顔つきだけど
まだまだ幼さが残っているのが隠しきれない笑顔。
私の記憶にある森本くんは、この頃と
卒業した後の高校の時に
一瞬だけ駅で見かけた時が最後。
今、大学２年になった彼がどんな風になっているのか
インスタを見れば分かるけど
実際会ってしまうと、私はどうなるんだろう。
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作者名：ゆの。
| 作成日時：2021年9月12日 1時
