第1話 ページ3
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Aside
闇の中を出て、青年の後について行くと____
大きな扉の部屋にたどり着いた。
[志々雄 真実-シシオマコト-]と名乗る男は全身に包帯を巻いた姿で立っていた。
どうやら青年が戻って来るのを待っていたようだ。
志々雄は僕の姿を見ると____
いきなり自身の刀:長曽禰虎徹を鞘から抜いて、勢い良く切りかかってきた。
咄嗟に僕は左手で右腰に下げていた打刀:龍豹丸で志々雄の刀の刃を軽々と受け止めた。
志々雄「ふん!中々やるじゃねーか!」
僕の行動を見た志々雄はニヤリと笑みを浮かべ、
入れていた力を抜いてゆっくり自身の刀を鞘に納めた。
志々雄「宗次郎!こいつと手合わせしろ。」
部屋の襖に立っていた青年:瀬田宗次郎を、志々雄は僕の前に呼び寄せた。
宗次郎「はい。志々雄さん。」
さっき僕を此処に連れて来た宗次郎が、僕の前に立って鞘から自身の刀:菊一文字則宗を抜いた。
宗次郎は“宿地の1歩手前”の瞬足程度の速さで、僕の前から姿を消えたように見せた。
普通の剣客なら惑わされる程の効果があったかもしれない。そう普通の剣客なら____。
だが僕は普通では無い。
行動の全て(包帯を巻いても)見えている。
左手に握っていた龍豹丸で、宗次郎の刀を受け止めその勢いのまま後ろの襖へ投げ飛ばした。
宗次郎「なっ………!?」
その行動を予測していなかった宗次郎は、身体ごと後ろの襖まで飛ばされた。
宗次郎が勢い良く飛んで下敷きになった襖は、見事に無残な姿へなっていたが気に止めなかった。
僕は龍豹丸を握りながら、宗次郎の元へゆっくり歩を進めて歩み寄った。
A『………貴方。
今の攻撃、僕に手加減をしましたね。
僕を舐めているのですか?』
飛ばして座り込んでいる宗次郎の右首ギリギリに刃を近づけ止めた。
僕は目覚めて初めて自分の声を発した。
発せられた声は思っていたより低かった。
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アミィ - 面白かったです!この主人公が剣心と戦う時が楽しみです! (2022年9月3日 23時) (レス) @page10 id: b726ad44ae (このIDを非表示/違反報告)
幽鬼(プロフ) - 月夜さん» コメントありがとうございます。温かいお言葉ありがたいです。内容を捻っているので待っていてくれると嬉しいです。 (2020年7月26日 19時) (レス) id: 5bf343423d (このIDを非表示/違反報告)
幽鬼(プロフ) - 由亜さん» 返事が遅くなってしまいすみませんでした。無い頭を捻っていますので待っていてくれると嬉しいです。 (2020年7月26日 19時) (レス) id: 5bf343423d (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 比古さん好きなので続き書いてくれたらうれしいです。 応援してます! (2020年7月26日 10時) (レス) id: 14a3468a81 (このIDを非表示/違反報告)
由亜(プロフ) - めっちゃめちゃ面白いですね!チート主人公も宗次郎も好きなので嬉しいです!是非、続きを書いて欲しいです! (2020年5月29日 22時) (レス) id: 649b5b4eec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十騎 幽鬼 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年6月10日 11時