同期組 ページ6
「イレイザー……ヒーローだって泣くときゃ泣くんだと思うぜ」
マイクは淡々と言った。
「………………？」
相澤の様子を見抜いたマイクはさらに言った。
「…A、亡くなったんだよな」
彼らの関係を知っているのは、彼女の妹のジョークと、彼女の両親と養父母、そして彼女の元クラスメイトであり同期のマイクくらいだった。
「………何だ、いきなり」
｢マイクらしくない｣マイクに驚く相澤。
「………本当は、辛いんだろ」
「………！」
「…Aが死んでしまったって、信じたくないんだろ」
「………おい、お前」
「俺だって信じたくねぇよ。……でも、イレイザーはもっと信じたくねぇんだろ。」
「…………！！」
マイクの言葉は相澤の図星であった。
「…この辺、清掃中ってことにしておいた。俺はこの部屋出てくから、一人でいろ。
イレイザーのことだ。一人じゃなきゃ泣けないんだろ」
「…さっきからなんで俺が泣くこと前提なんだよ」
人は、心を見透かされると怒りっぽくなる。
相澤もその例に漏れなかった。
「…体育祭とかあるから、Aの葬式とか遅くなってしまうんだってな。
A…考えればお前にAが惚れた理由は、Aがイレイザーの笑った顔見たからだろ？」
「あの時はお前が無理矢理笑わせたんだろうが」
休み時間にマイクにいたずらされてつい微笑んでしまい、それをAに見られたことを思い出す相澤。
「…Aは、イレイザーの笑った顔が好きなんだよ
最後の別れの時にイレイザーが泣いてたらAはどう思う」
「…だからなんで俺が泣くこと前提なんだよ」
「泣かない人間なんていねぇよ
オールマイトだって誰も見てないところで鳴いてるかもしんねぇよ。だからきっとメディアに露出するときは常に笑ってるんだろうよ
…今のうちに泣いとけ。
Aを…笑顔で送りだせるように」
…………。
「…一人に、してくれ」
＊＊＊＊＊
相澤は、ただただ泣いた。
最愛の人の死を嘆いた。
どうしてあの時俺がいなかったのだろう
なぜ、あの時に限って俺は携帯の電源を切っていたのだろう
俺はなんて弱い人間なんだ
大切な人すら守れないで何がヒーローだ
悲しみに暮れる時間すら無かった彼は、今まで溜め込んでいた分の涙を流していた。
ドライアイを気にすることも無いほど。
＊＊＊＊＊
一方、マイクはマイクで悲しんでいた。
(…人間は、儚いんだな)
………。
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RUNA(プロフ) - リュウさん» ありがとうございます！私も相澤先生が好きなんです(笑)！更新遅いですが頑張ります！ (2018年8月6日 23時) (
レス) id: 28aa7093ca (このIDを非表示/違反報告)
リュウ - 相澤先生が好きなのでちょっと読んだらすっかりはまっちゃって笑凄い好きです！続きが気になります！更新待ってます！！ (2018年8月6日 21時) (レス) id: 8cbd420814 (このIDを非表示/違反報告)
RUNA(プロフ) - はいちゅうさん» 好きと言っていただけて嬉しいです！これからの展開頑張ります！ (2018年5月22日 23時) (レス) id: 28aa7093ca (このIDを非表示/違反報告)
はいちゅう - 好きです(直球)、更新待ってます！頑張ってください (2018年5月22日 22時) (レス) id: 30641c950d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RUNA | 作成日時：2018年4月16日 22時
